第99章 *追跡マーメイド(アズールの夢)*
バチバチバチッ!!
アズール『なっ!?』
ユウ『うわっ!!っとと..え、なに!?』
拒絶の電撃が弾け、二人は驚いて反射的に飛び退いた。突然のことに困惑したアズールは、自身を掻き抱くように座り込むレイラへと恐る恐る近づく
アズール『レイラ、さん?いきなりどうしたんです?なにか僕は...ぐぇっ!』
フロイド『アズール、ストップ』
襟を掴まれ2歩下がらされると、カエルの潰れた声を上げてアズールはフロイドを強く睨みつけた
アズール『いきなり何をする!僕はただ彼女と話をしたいだけだ』
フロイド『だからストップって言ってんじゃん。よく見ろって..
ゴマちゃん、怯えてんだろ』
アズール『ぇ..?』
フロイドの言葉にようやく目の前のレイラが泣き出しそうな顔でこちらを見上げていることに気づく
拒絶の雷撃は収まっているものの、少しでも動こうとすると大げさに肩を震わせ、恐怖に染まった深紅の瞳がそれ以上近づくのを拒んでいた
アズール『どうして、そんなに怯えて..はっ!』
ジェイド『思い出しましたか?間接的ではありますが、貴方は彼女をその手で殺そうとしたんですよ』
フロイド『オレたちは人魚の姿になれるから水中でも息ができるけどさ、ゴマちゃんたちはそうもいかねぇじゃん』
ジェイド『魔法薬もありませんでしたし、あのエアドームは彼女たちにとって生命維持装置そのもの。それを壊そうとしてきたんですから、こんなにも怖がってしまうのは仕方ありませんよね』
イデア『ほんとあの時はマジでギリギリもいいところ。もしあと少しでも力入れてたら、確実に崩壊して一瞬で水圧に押しつぶされて酸素うんぬんの問題より先に即死、という名のロストしてたかもしれませんぞ!
今回はガチで反省して』