第99章 *追跡マーメイド(アズールの夢)*
フロイド『だから言ったじゃん。アズールは放っておいても、自分で何とかするって』
シルバー『だが、闇を断ち切ることは誰にでもできることじゃない。アズールの強い意志があってこその勝利だ。よく戻ってくれた』
アズール『大袈裟ですねぇ。ですが..賛辞は素直に受け取りましょう』
ジャミル『流石はアズールだな。まったく、手こずらせてくれたよ』
グリム『本当なんだゾ。頭に何度もイソギンチャクつけられたし..』
イデア『夢の中で契約書ガン詰みチート化は参りましたな〜』
アズール『その声は..イデアさんですね。夢の中..とはどういうことですか?僕たちは今、一体何に巻き込まれているんです?』
イデア『あー、ざっと説明しますわ。オルト、お願い』
オルト『はーい!それじゃあ、この動画を見てもらえる?』
いつものごとく動画とオルトからの説明により、この状況を大まかに理解すると、アズールはこの夢の世界にいる間に、現実世界でのモストロ・ラウンジの無断休業、食材の劣化、それによる信用問題など、彼らしい心配をし始め、この落とし前をマレウスにきっちりつけさせると闘志を燃やしていた
オルト『それじゃあ、アズール・アーシェングロットさん。僕たちのパーティーに加わってくれるんだね』
アズール『ええ。一刻も早く現実に戻り、ラウンジの営業を再開しなくてはなりませんから』
オルト『良かった!それじゃあ、これを渡しておくよ。これはパーティー会場へのリンクコード!アズールさん専用だから、大切に持っておいてね』
ホログラムの招待状を手渡すと、シンプルながら美しい装飾に感嘆の声をもらした
アズール『ほう、イデアさんにしては随分と格式張ったデザインの招待状ですね』
イデア『い、意味ありげな封蝋が嫌いなオタクはいないんで..』
アズール『いいでしょう。少しばかり使える魔法の才能を生かし..眠りに囚われた哀れな人々を、この僕がお助けいたします』