第15章 *続出アクシデント*
ケイト『まーまー!リドルくん。そんな暗くなってもしょーがないって。トレイくんの事は残念だったけど、その分リドルくんが超頑張れば良いじゃん♪』
リドル『あ、ああ。そうだね』
ケイト『ささ、もう怪我人はゆっくり休ませてあげよ。退散退散~』
少し急かすようなケイトに促されるまま、トレイ以外のメンバーは部屋を後にすることにした
『治ったら...いっぱいギュッてしてね?』
トレイ『お安いご用だ』
ハーツラビュル寮・談話室
リドル『で、ケイト。何かトレイの前では言いにくい話があるんだろう?』
ケイト『流石リドルくん、話が早いね。ユウちゃんたち、トレイくんの怪我について何か知ってるんじゃない?』
ユウ『実は...』
リドル『成る程、学園長がそんなことを...』
ケイト『やっぱね。グリちゃんたちがただお見舞いに来るわけないと思った』
リドル『実は、ボク何か変だと思ってすぐケイトに情報を集めてもらっていたんだ』
ケイト『そしたら怪我してるのが、リドルくんやトレイくんみたいな有力選手候補ばかりってのが分かってさ』
リドル『確かにボクはあの時誰かに足をかけられたり、背中を押されたりはしていない。でも...なんていうか。身体が勝手に動いたような感覚があった』
グリム『他の怪我したやつも似たようなこと言ってたんだゾ!』
リドル『故意に選手候補を狙った犯行と見て良いと思う』
エース『マジカルシフト大会でライバルを減らすために、強そうな選手を狙って事故らせてるってこと?』
リドル『世界中が注目する大会だ。試合での活躍が将来のキャリアに繋がる以上、手段を選ばない奴がいても不思議じゃない』
ケイト『んー。にしても、不思議だね。風の魔法で後ろから押されたりした訳じゃないんでしょ?』
リドル『うん。衝撃で落ちた訳じゃない』
ケイト『授業中に怪我した人もいるみたいだし、どういうことなんだろう?』
リドル『それは犯人を捕まえたらゆっくり吐かせればいいさ。そんなわけで、犯人探しにボクたちも協力するよ』
リドルたちの協力にグリムはいまいち(特にケイトに関し)信用しておらず、疑いの瞳を向けていた