第99章 *追跡マーメイド(アズールの夢)*
グリム『ううっ、水の中って動きづらいんだゾ〜!』
ジャミル『エアドームにそれなりの幅があるから、お互いぶつかるのも不便だな』
『なんで私のエアドームはみんなのよりちっちゃいのかな?』
ジャミル『お前がそもそも小さいからエアドームも小さいんだよ』
『ん、そっか....きゃうっ!!』
?『キャーーー!待って、アズール様〜!』
?『ちょっと、あんたたち邪魔!』
突然後ろから猛スピードでアズールのファンであろう人魚たちが押し寄せる。かなり熱狂的なファンなのか、前を泳いでいたレイラたちを乱暴に押しのけていく
『ご、ごめんなさ..』
?『お前たちを包んでるクラゲみたいな膜が前を塞いでんだよ。幅を取りやがって!』
『ぁぅぅ..』
ユウ『ちょっと!だからって無理矢理押し退けて、勝手にぶつかっておいて謝罪もないなんてどういうこと!?この子が怪我したらどうしてくれんだ!』
その場で尻もちをついたレイラの元へ駆け寄り肩を抱き寄せる。ファンの乱暴な行動に怒りを露わにするが、当の本人たちは知らん顔で進んでいこうとする
ユウ『ちっ..ぶっとばすぞクソ人魚ども』
『ユ、ユウ..お口悪い。それに私は大丈夫。なんともないから』
アズール『!!君たち!応援しに来てくれたお客様になんて態度です!』
ファンの人魚たちに喧嘩を売りに行きそうなユウを止めていると、騒ぎに気づいたのか驚いた様子でアズールが慌ててこちらへと向かってきた
アズール『うちの学校の生徒が申し訳ありません。ヒレや鱗に傷はついていませんか?
おや?貴女たちのその2本の尾ひれは..もしや、陸の世界からいらしたのですか?』
『ぇ?ぁ..ん..そう、だよ』
アズール『やはりそうでしたか!遠いところをはるばるようこそ、歓迎しますよ。さあ、お手をどうぞ。立てますか?』