第98章 *海中サーベイ(ジェイドの夢)*
ジェイド『..レイラ、さん』
『私のこと、興味ない?夢の中みたいに、いつか捨てられちゃうの?
フロさんの言う通り、私のことどうでもいいと思ってたの?』
ジェイド『!!い、いえ、そんなことは...』
フロイド『そうだよぉ。さっきのアズールとオレを見てたでしょ?こいつは、身内のオレたちでさえもあんな解像度ガバガバ。この世界でゴマちゃんを容赦なく置いてったのも、普段からそう思ってるから。とにかく、こいつは自分のことしか考えてねぇの』
ジェイド『フロイド』
フロイド『こいつ、気に入ったものはその時だけ世話して、飽きたらもう遠慮なくポイってするから、その内本当にゴマちゃんのことも捨てちゃうよ』
ジェイド『フ ロ イ ド』
横から追い討ちをかけてくるフロイドに睨みを効かせるが、これみよがしにと彼の言葉は止まらない
フロイド『本当のこと言われて焦ってんなよ。
ゴマちゃんに気があるようにしてたのは、オレらに合わせといたほうが面白くなりそうだからってことで、あんな優しくしてたの』
ジェイド『いい加減にしてくれますか?またヒレを真っ二つにしますよ。
…酷いですね。2人で彼女を番にしようと約束した仲だというのに』
フロイド『うん。あの時はそれでもいいかなって思ったけど、今のジェイド見てたらゴマちゃん分けっこするの..腹立ってきてさ』
ジェイド『...そうですか。では、もう一試合しましょう。ここで決着をつけます』
フロイド『あはぁ♪いいよぉ。形も分からなくなるくらいにぐちゃぐちゃにしてやるから』
一触即発。再び兄弟喧嘩が起こりそうな雰囲気に、さすがに黙っていられず、レイラは慌ててジェイドの腕を叩いた
『ま、待って!ジェイさん、フロさん』
『『!!』』
『ジェイさん、私のお話聞いて』
ジェイド『...申し訳ありません』
怒りのオーラをスッと引っこめると、腕に縋るレイラを包み込むと、そっと顔を近づけた
『あのね...さっきの質問に答えてほしいの。私のことを、どう思ってたのか』
ジェイド『フロイドの言葉を気にしているんですか?それなら心配ありませんよ。僕は、』
『嘘は聞きたくない。ホントのことを言ってほしい』