第15章 *続出アクシデント*
学園長『しかも、怪我をした全員が今年の大会の選抜メンバーに選ばれると注目されていた生徒なんです』
『それは怪しい...偶然じゃ、なさそう』
ユウ『つまり、ただの事故じゃない?』
学園長『ユウくん、名推理です。ただ、事件とするには証拠が何もない。全ての事故は人の目があるところで起きていて、しかも目撃者は口を揃えてこう言うのです。
"本人の不注意にしか見えなかった"と』
その言葉にグリムはヤケクソに、彼らのドジだと無理矢理解決させようとするが、ユウとレイラは納得がいかなかった
『本人の不注意で10人も怪我なんてしない...誰かがわざと...』
ユウ『もしかしたら誰かの魔法かも...』
学園長『ほらほら、二人は乗り気のようですよ?』
グリム『だってオレ様には関係ねーんだゾ。どうせマジフト大会には出られねーし?大会がどうなろうと知ったこっちゃねーんだゾ』
学園長『そうですか...とっておきのご褒美も用意していたんですが...』
その手には乗らないと言わんばかりに断り続けるグリム。すると、クロウリーは一番グリムの欲しがる条件を提示した
学園長『では、マジカルシフト大会の出場枠...というのはいかがです?事件解決の暁には、君達の寮にマジカルシフト大会出場枠を用意して差し上げましょう。どうです?私とびきり優しいでしょう?』
グリム『ふな...ふなぁ...!』
『グリム、良い具合に言いくるめられてる...』
ユウ『大会に出たがってたからね。出場枠は今のグリムにとって喉から手が出るほどの条件だ』
そしてクロウリーに唆されるまま、あっさりと事件の犯人探しの依頼を了承し、早速放課後に調査を開始するのだった
ナイトレヴンカレッジ・保健室
放課後
調査に出た3人は、まず事件の被害者の話を聞くために保健室を訪れていた。そこには2名のハーツラビュル寮の生徒が座っていた
ユウ『怪我した時の話を聞かせてほしいんだけど』
ハーツ寮生A『俺にもよく分かんねぇ。コイツと話しながら歩いてて...気がついたら階段から落ちてたっていうか』
ハーツ寮生B『うん、躓いたとか滑ったとかそういう感じじゃなくて』
ハーツ寮生A『勝手に体がフワッと前に出たっつーか...上手く説明できねぇけど』