第15章 *続出アクシデント*
オンボロ寮・寮前
『ディスク...難しいね』
グリム『うぅ~...』
ゴーストA『いやいや、初めてにしては上出来だ』
レイラ達が何をしているのかというと、マジフト大会に出られなくて未だに落ち込んでいるグリムに、簡易的な体験だけでもと寮のゴースト達が、マジフトに付き合ってくれていたのだ
ユウ『難しいって言ってる割にはレイラ、ディスク綺麗に操ってるよ?』
ゴーストB『お前さんは魔法の飲み込みが早いね~』
ゴーストA『魔力自体は中々の保有量だからな~。覚えてしまえばいくらでも強くなるね』
『そっか、嬉しい...頑張る』
学園長『おやみなさん、マジカルシフトですか?』
グリム『げっ、今一番テンション下がるヤツが来たんだゾ』
学園長『寮内のゴーストさん達とも仲良くやっているようですね。関心関心』
『それで、クロさんどうしたの?何かあったの?』
学園長『ええ、君達に頼み事があって来ました。立ち話もなんですから、中へ』
オンボロ寮・談話室
『頼み事って何?』
グリム『オレ様達はもう雑用係じゃねーんだゾ』
学園長『おや?私は君達の衣食住をタダで保証するなんて一言も言ってませんが?労働とは美しいものですねぇ、グリムくん、ユウくん、レイラさん』
有無を言わさぬニッコリとした笑みにユウの顔が引きつる
ユウ『断る選択肢がない』
『軽く脅しだよね...クロさん』
ピットリとユウの腕にくっつきながら若干引いた顔でクロウリーを見つめる
学園長『ごほん。では改めて本題に入ります。実は最近、学園内で不審な事故による怪我人が続出していまして。それについての調査をお願いしたいのです』
グリム『怪我人?』
学園長『ええ。階段からの転落や、熱湯による火傷など...原因は様々ですが、ここ数日で急に保健室の利用者が増えたんです。昨日も階段からの転落事故があり、これで怪我人は10人目。誰も重症には至っていないのが救いなのですが...』
『それでも怪我した人、可哀想...』
グリム『ただのおっちょこちょいじゃねぇのか?』
学園長『マジカルシフト大会が近づくと、学園全体が浮わつくのは確かです。それにしても、例年に比べて怪我人が多すぎる』