第97章 *接触アパシー(フロイドの夢)*
フロイド『えぇ!?オレが空飛んでったの!?』
シルバー『ああ。俺はもう、本当に驚いて..完全に目が覚めた!おかげで眠ることなく入学式を終えることができ、お前には本当に感謝している』
フロイド『はぁ?全然記憶にねぇんだけど。誰がオレをぶっ飛ばしたわけ?』
ジャミル『リドルだよ』
フロイド『リドルって..ちっちゃくて赤い、あの金魚ちゃん?』
ジャミル『ああ。2年生であの日の騒ぎを覚えてないやつはいないだろうな。お前に追撃をしようと暴れるリドルを、必死に押さえつける教師たち。鏡の間に響き渡るほどの大声で笑うジェイド..そして、完全に他人のふりをしていたアズール』
『ジェイさんってそんなおっきな声で笑うんだ..』
ユウ『先輩何やらかしたんです?まあ、大方予想が付きますけど』
フロイド『だから知らねーって。マンタ先生の話はすげー長くてだるかったけど、オレいい子にしてたもん』
シルバー『同じ部活になったリドルに、後から話を聞いたんだが..お前は急にあいつの髪を掴んで赤いのに熱くないと言ったらしい』
『わわわ..それリドルさん、凄く怒っちゃう』
セベク『リ、リドル先輩の髪を!?』
イデア『ひっ..あの鬼教官相手に、なんて命知らずな!』
リドルの怒りの怖さを知るイデアたちと、同じ部活でその気丈さを知るセベクはフロイドの行いに啞然とした
フロイド『へー、何それウケんね。作り話なんだろーけど、退屈な入学式よりそっちのが面白そ....うっ!?』
突然フロイドの頭に感じたこともない痛みが走り、周りの空間がぐにゃりと歪みを見せた。夢からの覚醒の兆しだった
『フロさん!?』
フロイド『なんだこれ..頭が、痛ぇっ!あがっ..!』
オルト『!!これは..もしや、夢よりも現実に面白みを感じたことによって、夢の世界が崩れかかっている?もっと現実の方が面白そう、そっちの方が良かったって思ってくれれば、目が醒めるかも!』