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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第97章 *接触アパシー(フロイドの夢)*





『シルバー、さん..』


フロイド『あ〜?なに、クラゲちゃんたちまだいたのぉ?』


シルバー『フロイド。まずは腕の力を抑えてくれ。レイラが苦しそうだ』


シルバーの言葉に眉をひそめるも、腕から伝わる僅かな体の震えと苦しげな表情に少しだけ力を緩めた


シルバー『ありがとう。では本題に入ろう。俺が今からする話は、全て真実だ。落ち着いて聞いてほしい。フロイド。今お前が見ている世界は、現実じゃない。全てマレウス様が作り出した、夢の世界なんだ』


フロイド『..はぁ?』


シルバー『俺たちはこの歪んだ夢から覚醒すべく、仲間を集めている。どうかお前も、俺たちの仲間になってほしい!』


フロイド『...急に何言ってんの?あ、もしかして..胡散臭い石板とか怪しい魔法石を売りつける系のやつ?』


オルト『うーん。シルバーさんの言ってることに100% 嘘はないんだけど..』


イデア『あまり親しくもない元同級生が、突然故郷まで訪ねてきた挙句にそんな話をされたら、拙者も100%これは怪しいものを売りつけられる展開って思う』


上手く伝わらず申し訳無さそうにするシルバーを見かねて、咄嗟にジャミルはサポートへと割り込む





ジャミル『ゴホン!!あー、お前に何かを売りつけるつもりはない。突拍子もない話で驚いたと思うが..お前自身、少しこの世界に違和感を覚えているんじゃないか?』


フロイド『違和感って?』


ジャミル『よく思い出してみて欲しいんだが..お前はそんなに何でも負けなしの男じゃなかったはずだ』


シルバー『ああ。俺の記憶では、お前はナイトレイブンカレッジの入学式の日にすでに敗北を経験している』


フロイド『入学式ぃ?』


シルバー『俺はあの日..学園長の挨拶の途中で突然の眠気に襲われ、船をこぎ始めてしまった』


ジャミル『そういえば、あの日の学園長は絶好調だったな。話の長さに、俺もあくびを我慢していたよ』


シルバー『だが重要かつ記念すべき式典だ。同郷であるマレウス様やリリア先輩に恥を欠かせるわけにはいかない。俺は必死に睡魔と戦っていたが、陥落は目前だった。


もうだめだ..俺が意識を手放しかけた、その時だ。

 






突然、近くで大きな爆発音が聞こえ、同時に炎に包まれながら空中を飛んでいくお前が見えた』

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