第14章 *狂騒ガイダンス*
ラギー『あ~...レオナさんの身の回りの世話とか、マジフトの練習で箒とかすげぇ触るからっすね』
『レオさんのお世話?ラギーさんが?』
ラギー『そうなんすよ!?あの人と言ったら何でもかんでもオレに押し付けて、自分はゴロゴロ寝てるだけ!昼飯とか洗濯とか自分でやってほしいっすよ~...』
『大変、だね?レオさんそんな風には見えなかったけど。ハイエナさん、いつもお疲れ様』
フワフワの癖っ毛を撫でると、ラギーは驚愕に目を丸くしてアワアワと慌て出す
ラギー『ちょ...い、いきなりなんすか』
『ごめん。つい』
ラギー『いや、良いっすけど...しても』
目を泳がせながらも大人しく撫でられる。そんな彼の耳と尻尾は感情を敏感に表し、嬉しそうに揺れていた
ラギー『まぁ、こき使われる分見返りも貰ってるんでwin-winってことで』
『そっか...私にも出来ることがあったら言ってね?まずはレオさんに、ハイエナさんをこき使っちゃダメって言うところからかな?』
ラギー『そりゃ有り難いっす』
『えへへ...』
二人は微笑み合い、自然な流れで再び手を取り合う。だが今度はエスコートのために添えるのではなく、いつもユウ達としているような繋ぎ方だった
ラギー『さて、どこに行くっすか?寮まで?』
『ん~...先に学園長室。ホントはそこでお話があったから』
ラギー『わざわざこっちを優先してくれたんすか?』
『だってレオさんにはお世話になってるし。それに、ユウ達がお話を後で聞かせてくれるっていうから』
ラギー『...そうっすか。んじゃ、とりあえず学園長室へと行きますか』
『お~』
ナイトレヴンカレッジ・学園長室
『まだお話してる』
ラギー『お、良かったっすね。じゃあ、オレはここで』
『送ってくれてありがとハイエナさん。また、会いたいな』
ラギー『喜んで』
繋いでいた手の甲にキスをして、ラギーは上機嫌に去って行った
『優しいハイエナさん...よし、行こっかな』
ラギーが見えなくなるまで見送ると、意を決して学園長室の扉をノックした