第95章 *灼熱シーク(カリムの夢)*
カリム『やべっ!頼まれ事は一旦持ち帰って検討するって答えるようにジャミルに言われてたんだった。でも今はジャミルもいないし..ま、なんとかなるだろう!あっはっは!』
イデア『え、えー..ではカリム氏。君にはそのジャミル氏を覚醒させるのを手伝っていただきたく..』
カリム『ジャミルを、オレが?』
オルト『うん。多くの記憶を対象と共有している人の方が、より覚醒に導きやすいのは間違いない。今回もいいデータが取れたよ』
カリム『いつもはジャミルがオレを起こしに来てくれるから..オレがあいつを起こしにいくなんて、なんだか新鮮だな。
よし!それじゃあ早速あいつの夢に出発しようぜ!』
イデア『待って。カ、カリム氏って魔法で装備を変えられる?』
カリム『装備?ん〜、制服と寮服なら多分いけるぜ。慌ててると、後ろ前になっちまうことがあるけど!』
イデア『じゃ、じゃあとりあえずどっちかに着替えてもらっていい?』
カリム『えーっ!?この服、すげー仕立てが良くて着心地がいいし、デザインも派手で気に入ってるんだけどなあ。何より、オアシスの名君っぽくて格好いいと思わないか?』
セベク『貴様、見た目にこだわっている場合か!』
ヴィル『まあ..次に渡るのはジャミルの夢なわけだし。カリムだったらその格好のままでも大丈夫じゃないかしら。今回は、制服姿の私たちの方が浮いていたくらいだしね』
イデア『い、いざ着替えた時に服が後ろ前だと悪め立ちするし..一応サポートツールインストールしとくよ。使い方はシルバー氏とかセベク氏に聞いて』
カリム『着替え用の術式を付与してくれたってことか?おー、助かるぜ。サンキュー、イデア!』