第95章 *灼熱シーク(カリムの夢)*
ジャミル?『!?カリム!?なぜそんな悲しいことを言うんだ。お前は俺を..信じてくれないのか?』
カリム『オレが信じてるのは、お前じゃない。オレが友達になりたいのも..
お前じゃない!』
ユウ『よし!やっと思い出した!』
『良かった..』
ヴィル『よく言ったわ、カリム』
シルバー『俺たちも加勢しよう!』
セベク『ああ!』
『『『ドリームフォーム・チェンジ!』』』
カリムが目を醒ましたことで上がった士気をそのままに、多勢に無勢の戦況はあっという間に決着がついた
ジャミル?『カリム..俺はずっと..お前の、そばに..』
ドロドロと形を崩し溶けていく闇を見送ると、血の海と化していた談話室は元の色へと戻っていた
カリム『はぁ、はぁ..!』
シルバー『カリム!大丈夫か?』
カリム『う、うぐ..っ、ううぅっ..
うわぁぁぁ〜〜〜〜っ!!』
『『『!?』』』
突然大声で泣き出し、突然のことに全員がビクッと体を震わせた。溢れ出す涙を乱暴に拭いながら、後悔に満ちた感情を吐露する
カリム『オレ..どうしてジャミルが偽物だって気づけなかったんだろう。腹割って話せる、本当の友達になりたいって..本気で思ってるのに!オレは..オレは結局、オレに都合がいいジャミルを選んでた。ジャミルに合わせる顔がない..ひぐっ..ううっ』
『カリムさん..泣かないで』
いつの間にか目の前まで歩いてきていたレイラの指がそっと涙を拭う。優しい感触と久しぶりに聞こえた声にハッと顔をあげると、手を伸ばすレイラが不安そうに見上げていた
カリム『うう〜〜っ..レイラ〜〜!』
『わっ..ん、私だよ。泣かないで、カリムさん』
愛しい人を前に抑えきれずに、さっきよりも大粒の涙を流しながら、縋るようにその体を抱きしめる
あやすように背中をトントンと叩かれ、溜め込んでいた様々な感情が溢れ出していく
『(ぁぅ..どうしよ。もっと泣いちゃった)』