第14章 *狂騒ガイダンス*
ガチャガチャガチャ
ラギー『ん?ちょ、レオナさ~ん!!何鍵閉めてんすか、開けてくださいよ!!』
『ハイエナさん?』
レオナ『ちっ...空気の読めねぇハイエナだ』
舌打ちをしてベッドから抜け出ると、扉の鍵を解錠し半身だけ見える程度まで開けた
レオナ『うるせーぞラギー。こっちは今からイイところだったのによぉ』
ラギー『お邪魔したのは申し訳ねぇっすけど、そろそろ寮長会議の時間っすよ』
レオナ『あぁくそ...めんどくせぇ』
ラギー『ほらほら、早く終わらせればその後いくらでも楽しめるっすよ?』
ラギーの言葉に、レオナは振り返りベッドの上で小首を傾げて自分を待っているレイラを見つめる
レオナ『...いや、アイツは今日はもう返す』
ラギー『えっ!良いんすか?逃がしちゃって』
レオナ『逃がす気はねぇ...ただ今日はここまでだ。ラギー、アイツを群れまで返してこい』
ラギー『う、うっす...(珍し...この人が欲しいものに躊躇してる...)』
レオナ『手は出すなよ』
ラギー『はぐれられたら困るんで、エスコートのために手を取るのは許してほしいっす』
レオナ『...まぁいい。おい、レイラ』
手で招き寄せると素直にベッドから降り、レオナの隣まで小走りで駆け寄る
『なに?』
レオナ『今日はもう帰れ。寮長会議が終わるまでここにいろと言いたいところだが、遅くなった時の事を考えると色々面倒だ』
『心配してるんだ...ありがと』
レオナ『...帰りはラギーに送らせる。また呼び出すから覚悟しとけ』
優しく頭を撫で、軽く背を押し部屋の外へと誘導する
『ん...でも出来れば放課後がいいな』
レオナ『それは俺の気分次第だ』
『むぅ...』
レオナ『フッ...おい、連れていけ』
ラギー『りょーかいっす。ちゃんと行ってくださいね?』
レオナ『分かったから行け』
ラギー『はいはーい。んじゃ、お手をどうぞ』
『お願いします、ハイエナさん。レオさん、またね』
来た時と同じように二人は手を取り、レオナに背を向けて廊下を進んでいった
レオナ『まだ、もう少し...だな』