第94章 *夢幻ナビゲート(ヴィルの夢)*
イデア『さて、あっちは任せるとして..ユウ氏、ヒロイン氏の様子はどう?』
ユウ『まだ気絶してます。できればヴィル先輩の夢が落ち着くまで、このままでいてほしいです。多分、今起きるとあの二人みたいに暴れだすと思うから』
イデア『同感っすわ。嘆きの島での時もそうだったけど、見かけによらずパワフルっていうか、暴れん坊っていうか..とにかく、変な所で行動的でおまけに我が強い』
シルバー『だが、彼女の行動は全て大切な人や仲間のためにしていることだ。それほど仲間想いで優しいレイラを、俺は尊敬している。親父殿の夢でも、彼女のそういうところに俺たちは何度も救われた。
何より、その優しさに俺は心惹かれている..』
イデア『ぁーー..そ、っすか...』
ユウ『..シルバー先輩』
シルバー『なんだ、ユウ?』
ユウ『あの..ありがとうございました。本当なら僕が止めなきゃいけなかったのに、手をかけさせてしまいました。すみません』
シルバー『謝ることはない。あの時は恐らく誰の制止も聞かなかっただろう。気絶でもさせなければ、止められなかった』
グリム『...起きたらきっと怒るんだゾ』
シルバー『承知の上だ。それでも、判断は間違えていないと思っている』
苦笑いでレイラの髪を撫でながら、早くヴィルの夢に戻れるその時を、暴れる二人を押さえる声を横目にひたすら待ち続けた
オルト『よし、向こうの崩壊が収まって落ち着いたみたい。ヴィルさんの状態は...良かった、闇からは抜け出して表に帰ってこれたみたい』
ルーク『本当かい!?では今すぐに向かおう!』
イデア『ちょ、待った待った!一人で突っ込んでいかないで。オルト、シルバー氏。準備はいい?』
シルバー『ああ!こちらは全員しっかり掴まっている』
オルト『こっちはいつでもオッケーだよ!』
イデア『じゃあこれから、もう一度ヴィル氏の夢に戻る。もしかしたら、ゲームマスターによってまた夢に浸ってる状態にかもしれないけど、一度戻れたから自分でも戻れる可能性が高い』
オルト『仮に自分で戻れなくても、さっきよりかは簡単だと思う』
シルバー『では、ヴィル先輩の夢に戻る!
ーー同じ夢を見よう(ミート・イン・ア・ドリーム)"!』