第94章 *夢幻ナビゲート(ヴィルの夢)*
突然後ろ首に衝撃と痛みが走り、目の前の景色がボヤけていく。力の入らなくなった手からマジカルペンがカツンと音を立てて地に落ちる
『(ヴィル、さ...)』
ヴィル『きゃあああああーーーー!!!』
やがてブラックアウトする視界の中、まるでスローモーションのように闇に飲まれていくヴィルへ手を伸ばし、意識は深く沈んでいった
ユウ『レイラっ!?』
力なく崩れ落ちる体を受け止める。落ちたペンを拾い上げながら、急に気絶したことに困惑していると、シルバーが申し訳無さそうにこちらを見ていた
シルバー『すまない。急を要したため、少し荒っぽい手段を取らせてもらった』
イデア『しゅ、手刀で相手を気絶させるとか、初めて見ましたわ。とにかく助かった。ユウ氏、シルバー氏に掴まりつつ、ヒロイン氏をしっかり持ってて!』
ユウ『あ、はい..』
流石の早業に若干たじろぎながらも、その体をしっかり片腕に収めてシルバーの服を掴む
オルト『今だ、シルバーさん!』
二人を連れて戻ってきたオルトが到着すると、シルバーは急いで夢の渡りを始めた
シルバー『ああ!
ーー同じ夢を見よう(ミート・イン・ア・ドリーム)"!』
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夢の回廊
ルーク『離しておくれ!今すぐにでもヴィルの夢に戻らねば!!』
オルト『暴れちゃだめだよ、落ち着いて!』
エペル『離せ、離さっきゃ、この!!』
セベク『ぐっ!!だから暴れるなと言っているだろう!!』
夢の回廊へと避難することに成功したものの、目の前でヴィルが飲み込まれたのを見てしまった二人は、すぐに戻ると暴れ始めた
オルトとセベクの拘束で何とか止められているが、今にも突破されそうな勢いに、イデアは画面越しに頭を抱えるしかなかった
イデア『とにかく、向こうの状況が落ち着くまでここで待機。それまでオルトとセベク氏は何が何でも二人を引き止めておくこと』
オルト『了解』
セベク『分かっている!!』