第94章 *夢幻ナビゲート(ヴィルの夢)*
ヴィル『もっとみんなと過ごしたいけれど..次の予定があるの。ごめんなさいね。明日のダイヤモンドムービー賞のライブ中継、楽しみにしててちょうだい。それじゃあ、皆さん。ごきげんよう!』
片手をヒラリと振りながら、ファンたちの黄色い声援を背にして、スタジオ通りの奥へと去って行った
残されたファンたちは、"今日も美しい""手厚いファンサだ""彼が微笑めば周りまで輝く"と外見も内面も完璧だと口々に褒め称える
そんなファンたちの言葉に、うんうんと強く頷く人物が1人
ルーク『分かるよ!彼の美しさの前では、どんな宝石の輝きも霞んでしまう。普段と少しテイストの違う髪型や衣装もまた、ボーテッ..!』
グリム『おい、ルーク!オメーは何ちゃっかりファンに紛れて一緒に盛り上がってるんだゾ!』
エペル『う〜ん。レイラチャンの言う通り、ヴィルさん現実とあまり変わらない気がする』
シルバー『そうだな。ナイトレイブンカレッジが外部に解放されるハロウィーンや総合文化祭でも..ヴィル先輩の周りには、いつもさっきのような人だかりができていた』
セベク『そういえば、VDCの時は..ヴィル先輩とネージュ・リュバンシェが出演するからと警備が増員されたほどだったな』
グリム『ヴィルのやつ、現実とそんなに変わらねぇんなら..もしかしてイデアとオルトみてぇに、もう目が醒めてるんじゃねーのか!?』
ユウ『いやー、それはどうだろうね』
グリム『とにかく、あいつを追いかけて、声かけてみよーぜ!』
単身、ヴィルを消えていったスタジオ通りへ走って行ってしまったグリムを追いかけ、レイラたちも急いでスタジオ通りへと入っていった
イデアを置いて
イデア『ファッ!?ち、ちょっとモニターから目を離した隙に..あーっ!困りますお客様ーっ!いくら外部からのフォローがあるとはいえ、目立ちすぎる行動はなるだけ控えていただきませんと!全員まずは制服にフォームチェンジ。それから、えーっと、校外学習の体で来観者用IDデータを..
オルト!あとはそっちでなんとかして〜!』