第93章 *愕然ワイルド(ルークの夢)*
〔レイラside〕
私達のことを忘れたいわけじゃないなら、なんでVDCのこと言われても何も思い出してくれなかったの?
なんで"あの事"も覚えてないの?
そんなに忘れたかった?そんなに思い出したくない?
そう、だよね..ルクさんもやだったよね。もう忘れたいよね。なかったことにしたいよね
だって、"絶対忘れない"って言ってたのに、全然覚えてないもん
ルクさん..今、幸せなんだよね。大好きな二人が仲良くして頑張ってるのを見れてるのが、応援できるのが、すごく..すっごく幸せなんだよね
私ね、大好きな人たちが幸せになってくれるのが1番嬉しいの。だから、ルクさんがこの夢の中で幸せになってるなら、私はそれでいい
本当は、それでいいの
でも、
"あの事"を忘れて、あの日のこともなかったことにして笑ってるのは
絶対に許さない
心の奥の奥..とっても深いところで、何かが割れる音がした
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ポムフィオーレ寮・ボールルーム
サバナクローを出た一同は、今夜の寝床として選んだポムフィオーレ寮へと赴くも、先導するエペルの足は個別の部屋ではなく、何故かボールルームへと向かっていった
誰もいないボールルームの扉を開ける中に入ると、部屋の中央で足を止め不思議そうなシルバーたちへと振り返り、思いついたアイデア、もとい作戦の概要を話し始めた
それは、あのVDCでのダンスステージを再現して、ルークに見せることだった
『『『VDCを再現する!?』』』
エペル『うん。きっと..どんな言葉よりルークサンに大きなショックを与えられるはず』
グリム『で、でもよ。ステージとか曲とか、どうするんだゾ!?』
イデア『音源は現実世界のネットに上がってるVDCの動画から再生できるよ』