第93章 *愕然ワイルド(ルークの夢)*
サバナクロー寮・ルークの部屋
見慣れた吊橋型の廊下をギシギシと音を立てて進む。すっかり見失ってしまったルークをオルトの探知機能を使い辿っていくと、とある部屋の前でオルトはその足を止めた
ユウ『あ~ごめん。今更なんだけどさっきの話聞いてなかったから。今、どういう状況?』
オルト『夢と現実の齟齬を更に明確にするために、ルーク・ハントさんの話をもっと聞こうっていうところだよ』
シルバー『ヴィル先輩たちが出ているという雑誌を見せてくるとのことだったが、どうも時間がかかっているんだ』
ユウ『なるほど』
オルト『ルーク・ハントさん、いる?』
セベク『雑誌1冊持ってくるのに、何をもたもたしている?』
ルーク『待たせてすまない!雑誌以外にも見せたいものがあって..おっと!』
ガシャンガシャン!
閉じられた戸の奥で何かが落ちたような音が聞こえ、合わせてバタバタと慌ただしい足音が響く
グリム『むむっ!中からなんか変な音がしてるんだゾ』
ルーク『だ、大丈夫!すぐに行くから、扉は開けないでおくれ!』
ガタン!!ガシャンガシャン!!
『..なんか、ものがいっぱい落ちてる音してる。ルクさん凄く焦ってるよ』
シルバー『尋常ではない様子だ..まさか、闇が襲ってきたのでは!?』
セベク『何っ!?こうしてはおれん!今助けるぞ、人間!』
ルーク『ノンッ!待ってくれ!どうか中には入らないで..ああっ!!』
懇願するルークの声も無視し、シルバーとセベクは壊す勢いで扉を勢いよくこじ開け、襲われていると思わしきルークを助け出すため急いで中に押し入った
目に飛び込んできた光景に一同は絶句した
部屋一面に飾られたネージュとヴィルのブロマイド、ポスター、ぬいぐるみ、etc.
更にそれらは中央に置いたソファーを半分に、それぞれのエリアのように分けられていた
どこを見渡しても二人のグッズにまみれた奇抜な部屋に、言葉を失うとともに約何名かは背後に宇宙を背負うことなった