第13章 *サバナクロー寮編~荒野の反逆者~学食スクランブル*
昼・大食堂
グリム『う"~、トレインセンセーはオレ様を眠らせる魔法を使ってるとしか思えないんだゾ。どんなに抗っても眠気に負けちまう』
デュース『お前、授業が始まって5分で寝ただろう。全然抗えてないじゃないか』
ユウ『レイラはルチウスとお喋りし出すからビックリした』
『楽しかった...』
エース『昼飯何食べよっかな~♪...って、あれ?何か今日やたら食堂が混んでるな』
食堂のゴースト『今日は月に1度のスペシャルデー!麓の街から大人気のベーカリーが出張営業中だよ!早い者勝ちの売り切れゴメンだ!』
ゴーストの声が高らかに大食堂に響き、それを聞いた生徒達が我先へと陳列されている種類豊富なパンに群がった
エース『へー、どれも美味しそうじゃん。オレも買ってこよっかな?』
デュース『スゴイ人気だな。ユウ達はどれにする...あれ?』
デュースはユウの隣にグリムの姿がないことに気がつき辺りを見回りした。すると、生徒達の集団の中に飛び込みパンの争奪戦に参加するグリムの尻尾が揺れているのが見えた
そして争奪戦の末に上級生と一幕のプチバトルを潜り抜けると、見事に最後のデラックスメンチカツサンドを手に入れた
『良かったねグリム...っきゃ!!』
傍らで見守っていたレイラだったが、突然パン争奪戦に参加すべく走ってきた生徒にぶつかられ、バランスを崩してしまった
ラギー『おっと...大丈夫っすか?キミは...』
『っ...ごめんなさい...あれ、貴方は』
倒れてきたレイラを受け止めたのは、いつかレオナの隣に従者のごとく侍っているラギーだった
細身の彼だが抱き締められたレイラには、服の上からは分からなかったが、予想よりも引き締まった体が感じ取れた
ラギー『こりゃ丁度良いっね...レオナさんからの伝言っす。"今日の昼、寝るから付き合え"だそうで』
『それって今からってこと?』
ラギー『まぁ、そうっすね』
『...でもレオさん午後サボる気だよね』
ラギー『あ~...まあ、はい』
『ぁぅ...サボるのは...放課後じゃ、ダメ?』
ラギー『...ダメ元で言ってみるっすよ』
『ありがと...優しいハイエナさん』
ラギー『なんかむず痒いっすね...』