第13章 *サバナクロー寮編~荒野の反逆者~学食スクランブル*
その日ユウはいつもとは違う夢を見ていた。広大なサバンナに君臨する獣の王。空は眩しいほどに輝き、掲げられる小さな次の王に祝福を授けるよう
グリム『ふなぁ~~ん!ゴロニャーン!!ニャビニャビ...』
朝、物凄いグリムの寝言でユウは目を覚ました
ユウ『すっごい寝言』
『んん...なに?』
ユウ『グリムの寝言だよ。おはよう、レイラ』
レイラはまだ起きたくないのか、ユウの胸に顔を埋め再び寝息をたて始める
ユウ『こらこら、寝ちゃダメだよ。起きないとまた恥ずかしい所触っちゃうよ?』
『ん...ゃ...ユウのえっち』
耳元で囁かれ、くすぐったそうに体をよじる
ユウ『...そんな単語どこで覚えたの?』
『言わない』
ユウ『内緒なの?』
『ん』
ユウ『分かった。でも、起きないと。授業に遅れちゃうよ?』
額にキスをしてゆっくり体を抱き起こすと、ちょうど良く足元でグリムが目を覚ました
グリム『...ふがっ!?』
ユウ『おはよ、グリム』
ナイトレヴンカレッジ・教室
エース『おはよー』
『おはよエース。ぎゅってして?』
エース『はいはい、仕方ねぇな...』
グリム『そう言いつつも顔がすんごくニヤケてるんだゾ』
デュース『エース代われ。ほら、僕もしてやる』
『デュース..おはよ』
デュース『あぁ、おはよう』
ハーツラビュルでの一件から、教室でのこの五人のやりとりは日常化しつつあった
朝の抱擁を終えるとレイラは満足して、ユウ達と共に席へと着き、午前の授業の準備を始めた
魔法史
ルチウス『オア"ァ~...』
『おぁ~?』
ルチウス『オア"ァァ~オア』
『おぁ...ふふ...そうだね』
レイラのいる机の上に飛び乗ってきたルチウスは、その場に香箱座りでレイラに何かを喋る。するとレイラは微笑みながら喋り返すと、ルチウスの喉を撫でる
ゴロゴロと気持ち良さそうな声でリラックスするルチウスにユウはこっそりとレイラに話しかける
ユウ『レイラ、分かるの?』
『分かるよ。この季節は日向ぼっこするのに良いねって...』
ユウ『凄いね...』