第92章 *出発プレパレーション(エペルの夢)*
『『『エ、エペルーーーーっ!?』』』
ユウ『ーーーーっ!!!ひっwwwwwはははははははははははwwwww!!!』
『エ、ペル..?すごい、おっきくなってる、けど』
ユウ『か、顔ww顔だけ、変わんな、はははははははははははwwwwwww!!!』
体躯が大きく首も太く逞しくなったエペルだったが、何故か顔だけは以前の小さく愛らしいままで、そのアンバランスさにユウの腹筋が大崩壊した
セベク『なんだあれは!?僕たちは一体何を見せられている!?』
『白い鳥さん..ここってエペルの夢なんだ』
ムキムキエペルの周りに夢の主である証の小さな白い鳥が飛んでいることに気づくが、それよりも目の前の巨人にそれどころでなかった
グリム『そういやエペルのやつ、いつも"ジャックみたいにムキムキになりたい"って言ってたんだゾ』
シルバー『なるほど。日頃から同級生の姿を見ているから、逞しい体は鮮明に想像できた。しかし、体に見合う精悍さを持った自分の顔までは想像できなかった..ということか』
ユウ『wwwwwwにしても、バ、バランスわwるwすwぎwでしょほほほほほほほww!っげっほ、げっほ!!』
セベク『咽るまで笑うな!!あいつは自分の姿に何の違和感も持っていないのか!?』
オルト『夢の中では、奇想天外な出来事も不思議と受け入れてたりするものだっていうしね』
?『ふぅむ。エペル氏はイマジネーション強度がだいぶ貧弱ですな。これなら、意外と簡単に夢から醒ますことができるかもしれませんぞ』
オルトの足元からフワッと浮かぶ"Sound only"の文字が表示されたタブレットからイデアの声が聞こえる
『お月さまだ』
ユウ『げほっ!!げほっ!!はぁ、はぁ..あー笑い死ぬかと思った。で、なんで簡単に夢から醒まさせられるんです?』
イデア『そのままの意味だよ。エペル氏は誰から見ても違和感がある状態でしょ。構造の作り込みが甘い=脆弱性をつきやすいってこと』
シルバー『ふむ、そういうことか。であれば、まずは何か大きな衝撃を与えてみるといいかもしれない。セベクも強めの一撃を食らった際に、そのショックで目を醒ました』