第91章 *内密コール*
すると、一同の背後からジャリッと足音と共に声をかける人物が現れた
?『あ、あのー..み、皆さん?少し落ち着いて』
『『『!!!!』』』
気配のなくかけられた声に、騎士としての本能でシルバーとセベクは一斉に武器を構えながら、すぐにユウとレイラを背後に隠した
グリムも魔獣としての本能か、同じく二人を守るように並びたち蒼炎を吐く体制をとった
そんな突然の戦闘モードに、声をかけた人物は慌てて両手でTの字を作り、"タイムタイム"と敵意がないことを伝えた
?『せ、拙者は敵ではござらぬゆえ、そんな怖い顔で睨まないでもろて..』
薄暗がりからぬっと出てきたその人物の顔に、全員の目が見開かれた
シルバー『あ、あなたは..!』
イデア『タンクがいなきゃ、ボス討伐クエは始められない。これでようやく突入準備が整いましたわ。
前座は終わり。
いよいよメインイベントの始まりだ!
ヒヒッ!』
青く長い髪を揺らめかせながら、イデアはその瞳を好奇心に満ちた少年のように輝かせた