第91章 *内密コール*
キラッ..
シルバー『ん?今、何か遠くで光って..?』
?『...ぉーーーぃ!』
『あれ、この声..』
セベク『なんだ!?遠くからすごい速さで"何か"が近づいてくる!』
シルバー『鳥?飛行機!?いや..違う、あれは!』
その物体は徐々にこちらへと近づいてくる。鳥にしては大きく、飛行機にしては小さなその体。青と黒の重厚な体に、胸に灯る蒼炎は風を受け大きく揺らめく
兄に似たイエローアンバーをキラキラ輝かせ、その人物は大きく手を振りながら目の前まで飛んできた
オルト『おーーーーーーーい!!』
『『『オルト!?/ロボットくん!』』』
オルト『そう、僕だよ!やっと見つけた!』
シルバー『お前、どうやってここに!?』
オルト『話は後、後!とにかく僕に掴まって!
さあ、行くよ。ワーーーーーーープ!!』
オルトがホログラムの図式を展開し始めると、目の前が真っ白に包まれ、景色も音も聞こえなくなっていった
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イグニハイド寮
『『『ぁぁぁぁぁああああーーー!!!』』』
グシャッと潰れたような音と共にシルバーたちはようやく地に足を..体を打ち付けた。幸い受け身を取れる二人を基点に残りの三人も怪我なく着陸できた
セベク『うぅっ..毎回この無様な着地をするのは、何とかならんのか?』
シルバー『すまない』
ユウ『いや、だんだん慣れてきた。次は華麗なスーパーヒーロー着地をかましてやる。その時は、レイラのことしっかり抱えてあげるね』
『いたた..ん、ありがと』
ユウ『てか、ここどこ?』
知らない風景に辺りを見渡す。薄暗い鉄製の建物に等間隔で灯る蒼い松明が妖しげに揺れていた
まるで巨大な人の骨のようなデザインの鉄柱が天井から伸び、少しの気味悪さを醸し出していた
シルバー『ここは..イグニハイド寮?』
セベク『一体誰の夢なんだ?』
グリム『あれっ!?オルトは?あいつどこ行っちまったんだゾ!?』
ついさっきまで手を取っていたオルトの姿がなく、まさかここに来る途中に夢の回廊に置き去りにしてしまったのではと焦り始める