第91章 *内密コール*
『ぁ..』
柔らかい感触が頬に伝わる。触れるだけのキスに目を丸くしている間に、穏やかに笑ったリリアが浮遊魔法でレイラを浮かせ、シルバーたちの元へ届けていた
レイラを抱きとめたシルバーに、リリアは視線だけで"その子を頼んだぞ"と願いを託す
シルバー『..絶対にあなたを、みんなを眠りから醒ましてみせます。話したいことがたくさんあるんです!』
リリア『おう!約束じゃ、シルバー。夢から醒めたら、また会おう!
ーーー夜の祝福あれ』
シルバー『..夜の祝福あれ!
"いつかあった人に、いずれ会う人に"
"同じ夢を見よう"(ミート・イン・ア・ドリーム)』
光に包まれる瞬間、リリアは子を送り出す父のような笑みを浮かべると、静かに背を向けマレウスへと立ち向かっていった
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夢の回廊
『『『ぁああああ〜〜〜!!!』』』
リリアの夢から抜け出した一同は、夢の中継地点である回廊、黄昏色の上空を真っ直ぐに落下していた
ユウ『ぎょ、ぎょぇぇぇえええ!!』
『ぁぅぅ!』
セベク『おい、シルバー!これは誰の夢へ向かっている!?』
シルバー『分からない!とにかく、次の夢に渡って体勢を立て直すしかない!みんな、俺から絶対に離れるなよ!』
シルバーの長い腕が両脇のセベクとユウを掴み引き寄せる。セベクはレイラを、ユウはグリムをそれぞれ抱え、5人は真っ逆さまに何処かもわからない夢の入口を目指す
グリム『ふげ〜〜!だ、誰かの夢につく前に、潰れたパンになっちまうんだゾ〜〜!』
ユウ『あ"ぁぁぁ〜!!抱きしめられるならガチムチの胸板じゃなくて、レイラの柔らかい胸が良かった!!!』
シルバー『今は我慢しろ!』
セベク『今ではなく全て収まってからにしろ!!というか、なんだその変態的な発言は!!』
『ぅぅぅぅ〜〜..!!ユウのバカぁ!』
ユウ『ごめぇん!でも羨ましいんだよセベクが!!』
セベク『今言うことではないだろうが!!』