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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第90章 *難航トランスポート*





シルバー『(なんだ..胸が少し、苦しい。これも、冷気のせいなのだろうか?)』


ユウ『(くっそぉ..美味しい想いしやがってあんにゃろめ〜!!!)』


リリア『(あいつら..揃いも揃って面倒なやつを好いちまったもんだな)過剰な魔力ってのは、お前らにとって毒になりうるのかもしれねぇな』






バウル『右大将殿、前方をご覧ください。あの者たちは..!』


進行方向に立つ人影に気づくと、見張りのように立っていた近衛兵たちがこちらへと走ってきていた


リリア『黒鱗城仕えの近衛兵か!』


近衛兵『ギャァッ!ギャオゥウ!』


リリア『そうか。女王陛下の命令で全近衛兵が翠が原へ..どうか、どうかマレノア様を頼む..!』


リリアの願いに大きく頷くと、近衛兵の一人がセベクの元へと寄り、自分たちが着ていた上着と何かが入った布袋を差し出した


近衛兵『ガウッ!ゴアッ!』


セベク『えっ、その上着や薬を僕たちに?受け取れません!皆様はこれから戦いに赴かれるというのに..』


近衛兵『ギャォォッ!ギャーッ!』


構わないから持って行けと差し出す手を下ろさない近衛兵に、バウルは受け取るようセベクへ目配せした


バウル『..恩に着る。必ずや、お世継ぎの卵を黒鱗城に届けよう』


リリア『...』


バウル『..夜の祝福あれ』







ーーーーーーーーーー





近衛兵たちと別れ魔の山の険しい道を進んでいく。魔力の霧で回復してきているとはいえ、流石にリリアとバウルにも疲れが見え始めていた


リリア『はぁ、はぁ..竜の都が、見えてきた..やっと、ここまでたどり着いた。黒鱗城まであと1歩だ。黒鱗城に卵を届けたら、翠が原に戻れる..!』






ゴゴゴゴゴゴ..






『『!!??』』


グリム『ふなぁ!?さっきよりもでけぇ地震なんだゾ!』


一際大きな地震が足元を揺らし、その影響で周りの崖が崩れ落ちて一同の元へと落ちてくる


バウル『1箇所に固まれ!魔法障壁を張る!』


一斉にバウルを中心に集まり、展開した魔法障壁に崩れ落ちた落石などが降り注ぐ


そうして耐えながら暫くすると、その揺れは段々と勢いを落ち着かせていった



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