第12章 *終曲ハーツラビュル*
エース『なんかあそこの二人良い雰囲気じゃね?』
ユウ『確かに』
デュース『...抱きつかれて、羨ましいな...』
グリム『うぅ~、それより早く食べたいんだゾ!』
ケイト『オッケー。それじゃあ、早速』
リドル『ちょっと待って!その白い薔薇...』
リドルの視線の先には薔薇の木の内の一本、薔薇の白い塗り残しがあったのだ
エース『げっ!塗り残し!?』
ケイト『あわわわ...エースちゃんデュースちゃん、ちゃんと塗ってって言ったじゃん』
デュース『僕達のせいですか!?』
トレイ『リ、リドル...これは』
トレイが仲裁に入ろうとするが、リドルの顔はすぐに優しい表情へと変わった
リドル『...なんてね。もう薔薇の木の1本や2本で罰したりしないさ。みんなで塗れば早いだろうしね』
お目こぼしをされたと思ったエース達だったが、リドルの発言に、それでも塗るのかと落胆した
それでも周りは穏やかな空気を包んで、晴れ渡った空にピッタリのパーティーだった
リドル『そうだ...キミ達』
エース『なんすか今度は』
リドル『後で、レイラとの関係についてじっくり話したいことがあるから集合ね』
『『『え....』』』
トレイ『御愁傷様...』
『リドルさん、薔薇塗るの上手...』
ケイト『リドルくん、実践魔法は得意だからね』
『ケイさんは?』
ケイト『リドルくんには敵わないけどね~...って名前で呼んでくれた!?』
『ダメ?』
ケイト『全然!やっとなついてくれた~あげぽよ♪記念にツーショット写真撮ろ♪』
『や』
ケイト『えぇ~...残念』
トレイ『ほらレイラも俺の背中に隠れてないで、リドルの作った苺のタルトを食べてみてくれ』
トレイに背を押され、僅かに形が歪んだタルトの入った皿を手に取り、全員一斉に口に入れた
『『『しょっぱい!!!』』』
『ぁぅ...なにこれ』
エース『何入れたらこうなるわけ!』
『待って...まさかとは思うけど、リドルさんオイスターソース入れたりしてないよね?』
リドル『入れ、た....』
デュース『げほっ、もしかしてクローバー先輩が冗談で言ってたセイウチ印の?』