第12章 *終曲ハーツラビュル*
『リドルさん...元気になって良かった』
リドル『キミは...』
『レイラだよ』
リドル『レイラ...キミにこの場でちゃんと謝罪しよう。今までのキミへの非礼をお詫び...いや、下手に飾る言葉はやめよう』
リドルは真剣な表情で背筋を正すと、その場で片膝をつきレイラに頭を下げた
リドル『すまなかった...ううん、ごめんなさい...酷い言葉ばかりかけてしまって』
トレイ『リドル...お前』
リドル『少し、羨ましかったんだ。周りに存分に甘えられて、愛されて、楽しそうに過ごしているキミの事が』
『そう、だったんだ...』
リドル『忌み子と言ったのも謝るよ。本に書いてあることや人からの意見だけでキミを判断していた。ちゃんと自分の目で、判断しないといけないのに。だけれど今のキミを見て、特殊な黒ウサギはきっと悪い人間じゃない...』
リドルはスッと立ち上がり、レイラに対して手を差し出した
リドル『キミという人間をこれから時間をかけて知っていくよ。だから、』
言い終わらない内に、リドルはレイラに抱きしめられていた
リドル『なっ...///』
『分かった..貴方を"許すよ"。これからよろしくリドルさん。仲直りのハグね』
リドル『ま、待て///こんな人の多いところでっ///』
トレイ『はははっ、リドル顔真っ赤だぞ?』
二人の姿に周りがザワザワとし始め、リドルは恥ずかしさから頬を染めて離れようと抵抗する
『ダメ...だった?あの時は良かったのに?』
リドル『あ、あの時は仕方なかったというか...そ、そもそもっ!キミは女性なのだから、男に気安く抱きつくなんて...っ///!』
トレイ『リドルは慣れてないからなぁ...ただ恥ずかしがってるだけだから大目にみてやってくれ』
面白そうに笑いをこらえるトレイに、"首をはねるよ!"とリドルの上擦った声がおかしく響く
『はぁい...でもエース達とは毎日ハグとかキスするのになぁ...』
リドル『キッ...///!?どういうことだい!?』
『え?』
トレイ『あ~...これ後でエース達怒られるぞ』