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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第90章 *難航トランスポート*








シルバー『親父殿の夢に渡ってから、ずっと考えていたことがある。マレウス様の魔法によって見せられている夢なのに、なぜこの夢の中では辛いことばかり起こるのだろう、と』


ユウ『確かに言われてみればそうですね。ツノ太郎のお父さんが行方不明なのも、今こうやって銀の梟たちに攻め込まれて、卵を守りながら逃げてるのも、全然幸せな夢じゃない』


『セベクが見てたのは幸せ..だったよね?』


セベク『ああ』


シルバー『マレウス様の言葉の通りなら、魔法による眠りの中では、本人にとって幸せな..都合のいい夢をずっと見ていられるはず。ならば親父殿は、ユウの言うように人間たちと争うこともなく、ご両親もご健在のまま..茨の国が大国のまま存続している夢を見ていてもいいはずだ』


セベク『ふむ..確かに一理あるな』


シルバー『マレウス様は俺たちの夢を監視し..統治していると言っていた。俺たちの存在に気づいているなら、セベクの時のようにすぐに排除されてもおかしくないはず』





『....産まれてないから、かも』





『『『え??』』』


『ツノ太郎がまだ産まれてないから..自分が産まれる前って何も知らないでしょ?だから気づいてないのかも』


シルバー『なるほど..確かにそれなら今まで干渉してこなかったのも頷ける。

とにかく、なんとかして親父殿に夢から覚めてもらい、助力を得たいところだが..』











キンキンッ!!



ガシャンッ!!!








『!!!鉄の音、妖精さんの声。あっち!!』


耳に届いた金属音と理解はできないが聞き慣れた妖精語に耳をピンと立てその方角を指差す。一際大きく響いた音に、ユウたちもその方角を一斉に見つめた


セベク『この剣戟の音は!』


シルバー『近いぞ、急ごう!』












ーーーーーーーーーーーーー









音の元へと急ぎ一同は駆けていく。すると、レイラの耳に更に聞き慣れた声が闇夜の森の奥から響いた



バウル『よく聞け人間ども!我が名はバウル・ジグボルト!!誇り高き茨の国の王宮近衛兵がひとりである!!我が斧の曇りとなりたい者は前へ出ろ!1人残らず丸のみにしてくれる!』



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