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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第88章 *緊急リターニング*





『っ、待って!』


ユウ『レイラ?』


夜明けの騎士『なんだ...っ、君は..黒兎!?』


『えと..騎士さん、もしかしてあなたは、』




ガラガラ..




夜明けの騎士『..悪いが俺は行く。こんな戦場で強く聡明な魔法使いと名高い黒兎に会えるなんて思わなかった。だが、君がいるなら尚の事早く行け。ヘンリク卿は君がいることが分かれば、必ず奪おうとしてくる』


『ゃ、まだ聞きたいことが..』


夜明けの騎士『行け、早くっ!!はあああ!!』


輝く銀の剣を手に、夜明けの騎士は一気に飛び上がると再び戦線へと繰り出していった


『騎士さん..』


バウル『..くうっ、敵に情けをかけられるとは、夜明けの騎士め、何を考えている!?』


リリア『..なんだっていい、進むぞ!敵に見つかる前に、森に入る!』








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茨の国・野ばら城下



夜明けの騎士が出ていった穴を浮遊魔法で登り地上に出ると、そこは城へとつながる大きな橋に繋がっていた。幸いなことに王城付近で戦闘が繰り広げられているため、銀の梟の姿は見られなかった


大雨が降りしきる中、橋から繋がる森へと駆け出すと、ふとセベクは隣にいたはずのシルバーが出遅れていることに気づく


セベク『遅れるな、シルバー!..シルバー?』


完全に足が止まり顔を俯かせるシルバーに、全員足を止め振り返る


『シルバーさん..?どうしたの』


シルバー『あの顔..あの、指輪..!』


動揺にオーロラの瞳が揺れ動く。呼吸が乱れ全身の血が引いていくような感覚が走り、片手で髪をグシャっと握る


夜明けの騎士と自分の持つ指輪。余りにも瓜二つな互いの顔。そして、





"その指輪は、わしがまだ赤子であったお主を見つけた際に首にかけてあったもの。

この宝石を見よ、シルバー。お主の瞳と同じ、曇り一つないオーロラ色じゃ。この宝石のように、我が子の瞳が悲しみに曇ることがないように。


そんな切なる祈りを、お主の両親はこの指輪に託したに違いない"



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