第11章 *暴走プリーフェクト*
レイラは意を決した表情で、初めて謎の声を聞いた話から、リドルを襲った影のウサギの話を順番に語りだした
『意味分かんないよね...ごめん』
リドル『いや、ボクは信じるよ。実際影のウサギはいたわけだし...それに、』
トレイ『あの時、レイラが喋っているようには見えなかった。何かがお前を通しているような気がしたんだ』
学園長『ふむ...恐らく闇の手の魔法は難度が低い上に、君が幼い頃から扱えていたから危険はなかったのでしょう。しかし、その影のウサギは全く未知のもので謎の声がトリガーとなっている。そちらはとても危険で高度な魔法です』
リドル『その謎の声の奴自身も危険だ...けれどキミの記憶を呼び覚ませる辺り、無関係じゃなさそうだね』
トレイ『レイラ大丈夫か...?その...記憶は』
『...今でも混乱してる...ショックだし、また私の忘れてる記憶が戻ってくるって思うと...怖い。でも1つだけハッキリと言える...私の親は、"ママ"と"パパ"だよ』
ギュウッと重ねたトレイの手を握り、そっと祈るように額に寄せる
本当は辛くて怖くて泣きたいほどなのに、それを我慢して耐える姿に3人は胸が潰れるような痛みを覚えた
リドル『強いんだね...キミは』
『今の私は1人じゃないから。今までだったら泣き叫んでた...でも、ユウ達と出会って強くならなきゃって思わせてくれた人がいたから...耐えられる』
学園長『良い事ですが、それと感情を隠すという事とは違いますからね?』
『ん、覚えとく』
トレイ『エース達にも言うのか?今のこと』
『...勿論。本当の私を知ってほしいから...大丈夫、信じてる』
学園長『...友情ですねぇ』
クロウリーは微笑ましそうに3人を見守っていた