第12章 *終曲ハーツラビュル*
その後レイラはオンボロ寮へ、リドルは暫く安静することを条件にハーツラビュル寮へと帰れることになった
勿論、オンボロ寮までトレイがしっかり送っていった後にリドルを連れて帰ることになったが
オンボロ寮
『ただいま...』
ユウ『お帰りレイラ...おいで』
両手を広げたユウの腕に大人しく収まると、いつもよりも更に優しく包み込まれる
『心配かけてごめんね?』
ユウ『その言葉何回目だろう...。でも僕も何度だって言うよ...良かった』
『ユウ...好きだよ』
ユウ『僕だって、君が好きだ』
互いに引かれるようにキスを交わすと、微笑み合い額同士をくっつけた
エース『お~い玄関でいちゃつくな』
『エース...ただいま』
エース『おかえり...待ってたぜ』
『みんなに話したいことがあるの...談話室、行こ...んっ』
エース『その前におかえりのキスな?』
エース『つまり要約すると、レイラは特殊なカリスマを持ったすげぇ奴な反面、闇のヤバい力も持っててあのウサギがその力ってことだな?』
ユウ『重要なとこを纏めるとそうなるね』
『...また突然記憶が戻ったり、あんな力を見せることになるかも』
エース『また迷惑かけるかも。オレ達が嫌うかも...なんて考えてねぇよな?』
『考えてない...みんなを信じてるから』
エース『おしっ!上等だ!』
ワシャワシャと頭を少し乱暴に撫で回すと、"髪がボサボサになる"と嫌がる素振りを見せる
デュース『驚きはしたがそれで俺達がお前を思う気持ちは変わらない』
グリム『謎の声とか闇の力もオマエの力なら、そのカリスマで従わせちまえば良いんだゾ!』
エース『またアイツがお前を操るようなら、オレ達がぶっ飛ばしてやる』
ユウ『だから、これからもレイラは僕達の側にいてね』
暖かい4人の言葉と笑みが心に染み渡っていく感覚に、レイラは心から感謝の気持ちを抱いた
『あり、がと...みんな...っ...ほんっ...とに..ぅぇっ..ありがと...ぅ..ぅぇぇぇっ...!』
エース『治ったと思ったら、まだまだ泣き虫だな』