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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第88章 *緊急リターニング*





中には掘削機や投石機なども多数配置され、明らかにあの城を攻め落とす気しかなく、あまりの数に全員の背にゾッと寒気が走る


バウル『なんという数だ..城の周辺どころか翠が原を埋め尽くさんばかりではないか!』


ユウ『..あれ?よく見ると銀の梟じゃなさそうな鎧が見える』


『ほんとだ。お城の反対側とか特に色が違う。なんで..』


バウル『銀の梟め。まさか他の国からも頭数を調達したのか?それほどまでに茨の国の資源が欲しいと見える』


リリア『金で雇われた傭兵かもしれねぇな。よくもあれほどの数を..』


バウル『これだけ近づけば、転移魔法を使って移動をしても体への負担は少ないでしょう。しかし、野ばら城の中に入ったとして..どうやって姫様を連れてあの包囲を突破するか..

黒鱗城からの応援を待つ..いや、でも..』


リリア『たとえ助けが来たとしても、この状況じゃ焼け石に水だろう』


セベク『そんな!』


リリア『どうにかしてマレノア様と卵だけでも、あの城から助け出さねぇと。
黒鱗城を守る霊峰、魔の山までたどり着ければ、地の利と大気中の豊富な魔力が俺たちの味方をするはずだ』


シルバー『東の砦と違い、包囲が厚い。どうやって切り抜けるつもりですか?』


リリア『空間転移魔法は使えない。卵の安全が保証できないからな。飛行術での脱出も、魔法使いと弓の餌食になるだろう。となれば..野ばら城には、古い地下水路がある。確か、飛翼岳から流れる川に繋がっていたはずだ。

マレノア様は暗いだのジメジメしてるだの文句を言うだろうが..』


バウル『お世継ぎを安全に運ぶには、それしか道はなさそうですね』


リリア『まず、あのお姫様に"撤退"を進言して、受け入れてもらうのに骨が折れそうだが..やれやれ』









ザワザワザワ...








『なんか、喋って..』


『『『うおおおお〜〜っ!!!』』』


『ひっ..!』


セベク『っ、大丈夫か!なんなんだ、急に奴らがざわつきだしたぞ』


突然鉄の者たちが雄叫びをあげだし、何千人分と集まった声は大きく膨れ上がりレイラの耳を刺激した


離れていても人間の倍も増幅した声に怯えて耳を塞ぐと、その上からセベクの手が押さえ庇うように自分へと引き込む

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