第88章 *緊急リターニング*
『セベク、シルバーさん!』
セベク『来たか。突破する!シルバーに続けーーー!!!』
『『ギギーっ!!!』』
レイラたちの合流を確認すると、シルバーとセベクも箒で浮き上がり、近衛兵たちと共に動物たちに翻弄される鉄の者たちの頭上を飛び去っていく
鉄の者『ぐぐぐ、逃がすか!弓、つがえー!』
シルバー『セベク!!後ろだ!』
セベク『なにっ!?』
動物たち攻撃に遭いながらも撃ち落とそうと、セベク目掛けて弓が引き絞られる
その時、
キシャアアアーーッ!!
鉄の者『ぐわぁあっ!?今度はなんだ!?蝙蝠!?』
つがえる弓兵の前に突如バサバサと羽音と共に、大量の蝙蝠が彼らの視界を塞ぐように飛び回る
シルバー『あっ..!』
セベク『リ、リリア様!!』
蝙蝠を呼び出したリリアは身を翻してセベクの箒に飛び乗ると、すぐ隣を飛ぶシルバーまとめてポカっと拳で二人の脳天を叩いた
『『いでっ!』』
リリア『このバカタレ!突っ走りやがって、これだからガキは嫌なんだ!』
『『申し訳ありません!』』
叱責を食らい頭を下げると、そんな二人が攻撃されたと思い込んだ鳥たちがリリアを嘴で小突き始めた
リリア『いててっ、つつくな!俺は敵じゃねぇよ!
..しかし、鳥やリスの援軍か。しまらねぇな..俺たちは夜の眷族だぞ。だが悪くねぇ、ははは!』
可愛らしい迎撃におかしそうに笑うと、そのままセベクの背に体を預け、そのまま自分を乗せて飛ぶように命じる
リリア『全速力で飛ばせ!奴らの追撃は俺が払う!シルバー、援護しろ!』
シルバー『はい!』
リリア『殿は任せたぞ、バウル!』
バウル『お任せを、右大将殿!』
リリア『グリム、それからユウ!遅れんなよ!レイラ、てめぇもシルバーと追撃の対処に力を貸せ!』
『分かった!』
グリム『へへん!オレ様の逃げ足は誰にも負けね〜んだゾ!』
リリア『行くぞ、中央突破だ!』