第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
ジャック『あんたらな..こんな時にでも変わんねぇのかよ』
オルト『そういうジャックさんも、シルバーさんたちがレイラさんに触れるたびに、怒りの感情数値が上昇してきてる。これは人間で言うところの、嫉t』
ジャック『う、うるせぇ!!』
ユウ『なんか向こうがやたら喧しいんですけど。喧嘩でもしてんのかな』
シルバー『そうか?俺には楽しそうに話しているようにしか見えるが..?』
ユウ『先輩も大概ですね..』
『......』
セベク『なんだ?まだ悩んでいるのか?』
『ううん。ただ...お星さま、見えないね』
セベク『...そうだな』
分厚い雲の向こうで瞬いているであろう数多の星々に焦がれるように、レイラは目を閉じ祈りを捧げた
夕焼けの草原・王宮前
明朝、まだ太陽も登らない中、ホテルを飛び出すと、辺りはまだ深い闇に覆われ曇り空の向こうでは月が見え隠れし、そのたびに降り注ぐ僅かな明かりだけが王宮前の石橋を照らしていた
足元もほとんど見えない中、急いで王宮へと向かっていると、近づくにつれ行く手がザワザワと騒がしく、黒い人影がいくつも揺れ蠢いているのが見えた
それは昨日の夕方デモに集まっていた国民たちの姿で、"王を出せ""食料を寄越せ"と、未だに自分たちの前に現れないレオナへの怒りを爆発させていた
そんな彼らの元に現れたのは、王ではなく近衛兵のハイエナたちだった。飢えに苦しむ叫びを疎ましそうにしながら、国民たちを追い払おうと抗議する住民の一人を押し飛ばした
その瞬間、ついに国民たちの怒りは限界を超え、国を取り戻すための暴動となり、辺りは一瞬で大混戦状態となった
ジャック『!?なんなんだこの騒ぎは!?』
セベク『暴動だ!国民たちと近衛兵が衝突している』