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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第88章 *緊急リターニング*





バウル『策、だと..?』


シルバー『我らが必ず道を切り開きます。バウル殿は、どうかヴァンルージュ殿を』





バタバタバタ..






近衛兵『ゴェエッ!ガルルル!!』


バウル『なにっ、砦の外が?ついに動き出したか、鉄の者どめ』


セベク『時が来たな。さあ行くぞ、シルバー!』


シルバー『ああ。グリム、ユウ、レイラ..必ず生きてまた会おう』


グリム『おう、リリアやユウたちのことはオレ様に任せとけ!』


ユウ『どうかお気をつけて』


『二人とも..』


クイッと袖を引かれ心配そうに揺れる深紅の瞳が二人を見つめる。今から突破する道は簡単にはいかないこともかなり危険なことも知っている。だからこそ、これが最後にならないように願った


『無茶はダメ。絶対に、また会おうね。約束して』


シルバー『ああ分かっている。必ず』


セベク『人の心配より自分の心配をしろ。グリム共々、飛行術で遅れをとるなよ』


不安げに見上げるレイラの頭にポンと手を乗せると、二人は先陣を切って砦の外へと走り出した







バウル『待て、人間!!くっ..やむを得まい。総員、奴らの後に続け!2人を援護しろ!』


『『ギャギャーーッ!!』』


バウルの号令により残りの近衛兵たちも後を追いかけるように走り出していく。ドタバタした音に、先程まで眠っていたリリアが眉間にしわを寄せて怪訝そうに目を覚ました


リリア『..う..なんだ、騒がしい..』


『!リィさん、起きたの?まだ動いちゃだめだよ』


バウル『右大将殿!』


リリア『あのガキどもは..どうした..』


隣で手を握るレイラの姿に安堵するも、シルバーたちの姿がないことに気づき辺りを見回す


バウル『包囲を破ってみせると、先駆けに。止めましたが、何か策があると..』


リリア『なんだと?あんの馬鹿ども!!行くぞ、バウル!』


思いもしていない状況にガバっと体を起こすと、急いで砦の外へと早足で歩き出した。慌てて後を追いかけ、横に並びながら腕を掴んだ


『ま、待ってリィさん!その怪我で走っちゃだめ』


リリア『うるせぇ!んなこと心配するよりガキどもを心配しろ!』



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