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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第87章 *懐刀インパクト*













茨の国・銀の梟の本拠地



街を抜け更に進むこと数時間、一団はようやく銀の梟たちの本拠地である砦にたどり着いた


そびえ立つ砦は日を反射し銀の外壁を眩しいほどに輝かせ、どこかこちらを拒んでいるような圧を放っていた


こちらに気づくなり騒ぎ始めた鉄の者たちを静かにさせる(物理)と、全員警戒心を高めながらその門をくぐった


コツコツと砦内の石畳が歩くたびに音を立てて響き渡る。初めて訪れた銀の梟の砦に、ユウたちは興味深そうに辺りを見回した




セベク『ついにたどり着いたぞ。ここが..銀の梟の本拠地か』


『なんか..ここ、や..』


無機質な石造りの内部、等間隔に揺れる松明、そして先程から自分たち以外の気配が感じられないことに、得体の知れない恐怖が襲い、たまらずユウの腕に体を寄せた


バウル『キョロキョロするな!私たちは茨の国からの要求書を届けに来た使節団。臆せず堂々としていればいい』


『でも、さっきから全然人の声しないの。歩く音も。それに、私達が来たら誰か一人くらいは走ってくるでしょ?』


シルバー『確かに妙です。砦の外にあれだけいた、鉄の者が一人もいない』


リリア『..はっ!まさか!』









ギィィィィ、バタンっ!









『きゃっ!!』


セベク『なにっ!?砦の扉がひとりでに!』


ユウ『勝手に閉まった..もしかしてこれって、罠にハメられたんじゃ、』


近衛兵『ガウッ!?』


リリア『この足音は!増員構えろ!』


その合図で全員武器を構える。すると進行方向より大きなタイヤを持つ掘削機に似た機械が、砂埃を上げ勢いよくこちらへと突進してきた



ブロロロロロっ!!!



ユウ『はぁぁぁ!?このクッソ狭い通路をあの図体で走ってくんなよ!!このバカ!!』


『お、お口悪い』


リリア『とにかくまずは足を止めるぞ!レイラっ!』


『ぅぇっ、私?わ、分かった!』


壁にぶつかりながら迫りくる魔導アーマーにペンを向けると、壁から闇の手を出現させその巨躯をガッチリ掴み止める


『ぅぅぅ〜っ!!力、つよいぃ..っ!』


リリア『足止めしてる間に俺達で総攻撃を仕掛ける!おい、お前。俺達がこいつをぶっ壊してる間に砦内を回ってヘンリク達がどこにいるか見つけてこい!』



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