第11章 *暴走プリーフェクト*
恐る恐る尋ねたリドルに、エースは表情を変えずに淡々と言葉を紡ぐ
エース『オレ、暫くは誕生日じゃないんだよね。だから、"何でもない日"のリベンジを要求する。オレたち、結局パーティーに参加できてねーし、そんで今度はお前がタルトを作って持って来いよ。あっ、トレイ先輩に手伝ってもらうのはナシだから!自分で苦労しろ!
...そしたら、許してやらないことも、ない』
ユウ『自分は手伝ってもらったくせに...』
エース『外野は黙ってろっ。いい?分かった?』
リドル『...うん、分かった』
『楽しみにしてる...っとと』
リドル『...もう少し、このままで』
離れようとしたレイラの腕を掴み引き寄せると、肩口にスリッと顔を擦り寄せるリドル。そんな彼の甘えに優しく微笑むと、"はい、リドル様"とからかい混じりに抱き締めた
リドル『なんだい、それ』
『え~...リドルさんが言えって言ってたのに』
リドル『覚えてないな。それよりも...名前』
『覚えたの...。貴方の事、少しだけ分かった。これから、もっと知りたい...』
リドル『...ボクも...キミをもっと知りたい』
暫くリドルはで心を落ち着けるためにレイラの腕の中で休むように体を預けた
ケイト『そんじゃ、オレたちはまずお庭の片付けといきますかぁ。折角のフォトジェニックなお庭がボロボロだよぉ...とほほ』
トレイ『俺も手伝う』
ケイト『トレイはリドルくんとレイラちゃんを医務室に運んできて。オーバーブロットしちゃったわけだし一度先生に診せたほうがいい。レイラちゃんだって傷だらけの上にあんな魔法を使ったんだからね』
学園長『ダイヤモンドくんの言う通りです。私も付き添いましょう...それに、レイラさんの魔法というのも気になります』
グリム『そういや忘れてたんだゾ。レイラ、さっきのデカイ影みたいなウサギは何だったんだゾ!?』
デュース『凄い魔力を感じた...あれも生まれついてなのか?』
『....分かんない...私にも。あの時は必死で』
フルフルと首を横に振るが、抱き締められているリドルだけには、彼女の体が僅かに震えている事に気がついた
リドル『....』