第11章 *暴走プリーフェクト*
『[喧しい小僧だ...心配しなくてもすぐに壊して...あぁ、まだあの力は使えないのか。残念]』
リドル『ぐっ!!!動け...ない...』
『[まぁいい、あれが使えなくてもその淀みは食うことはできる。おっと暴れないで...うっかり殺しちゃうだろ?]』
ユウ『あれはレイラじゃない...』
トレイ『確かに...口も開いていないし、何より口調が全然違う』
グリム『おいこら!オマエ!レイラを返すんだゾ!!』
グリムが威嚇するように叫ぶと、影のウサギはニタッと笑うかの様に目を細める
『[心配しなくても今は返すよ。今はね?でもその前に、軽く腹ごなしをさせてもらうよ!!]』
そう言うと、押さえつけていたリドルの化身に口を大きく開いて噛みついた
リドル『うっ...っぁぁあああ!!!』
トレイ『リドルっ!!』
デュース『あの影、寮長から何かを吸い取ってるぞ!?』
リドルの苦しみの叫びが迷宮中に響き渡る。影のウサギは貪るように化身から黒いオーラを吸い上げる。
リドル『ボクが...間違ってたの...?教えてよ...お母様...』
虚ろな目で静かに涙を流すリドルは、やがて目を閉じて動かなくなった。影のウサギは満足したのか、すぐにレイラの足元の影へと姿を消していく
同時に浮かんでいたレイラの体から完全に力が抜け、ゆっくりと落ちてきた
ユウ『レイラっ!!っとと..』
グリム『ナイスキャッチなんだゾ!』
エース『レイラっ!おいユウ、レイラはどうなんだ!?』
ユウ『...大丈夫...息はしてる。多分気絶してるだけだよ』
デュース『良かった...っ、寮長は!』
トレイ『こっちも気絶中だ...問題ない』
いつの間にかリドルの化身はサラサラと粒になって消え、空や辺りの色も元通りになっていた。服もいつもの寮服へと戻り、トレイによって抱えられている
エース『何とか...なったのか...?』
学園長『みなさん!!無事ですか!?』
ユウ『学園長!はい、なんとか。二人は気絶しているだけです』
学園長『そうですか...良かった』