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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第87章 *懐刀インパクト*





セベク『お言葉ですが、僕はあの者を守る必要性が理解できません。それに、やつにはいつも連れ立っている者がいる。そいつらに任せていいのではないでしょうか?』


リリア『勿論普段は、ユウたちがあの子を守ってはくれるが、もしあの子とおぬしたちだけになるようなことがあれば、その時守ってやれるのは言わずもなが、おぬしたち二人じゃ。

そうでなくとも、ふとすれ違ったときや、偶然一緒になったときでもいい。あの子を気にかけてやってほしい』


シルバー『..分かりました。彼女にはマジフト大会の時の恩もあります。俺にできる限り、彼女を守ります』


リリア『うむ、ありがとうシルバー』


セベク『...』


リリア『あの子を守るのは、何も黒兎だからというだけではない。あの子はこれまで何人もの生徒の心を救い、諭し、癒やし、守ってきた。彼女に救われた者の中には、マレウスやわしも含まれておる。そんな優しく温かい子を、少しでも苦しく辛いことから守ってやりたいのだ』


セベク『しかし..』


リリア『おぬしもあの子と触れ合えば、いずれ分かる』


セベク『....リリア様が、そこまで仰るのであれば』













シルバー『さっきもセベクに言われたんだ。俺がレイラを守りたいと思っているのは、親父殿に託されたからだろう、と。それに俺は反論できなかった。分かっていたんだ..この気持ちは、親父殿に頼まれたから芽生えた感情だ』


『ん..分かってる。オーロラさんが本気でそう思ってないことくらい』


シルバー『気分の悪い話ですまない。だが、ここまでお前と過ごしてきて、このままでは駄目だと思った。お前はとても純粋で優しく、誰よりも強い。側にいると心地がいいんだ。だがお前は繊細で、儚く傷つきやすく、無茶をよくしてしまう』


『ぅぅ..よく言われる』


シルバー『だろうな。そんなお前を見ていると、何かしてやりたい、力になりたいと思うようになった。そして何より、お前に笑顔であってほしいと強く思った』


頭に乗っていた手が頬にを滑り、もう片方の手も添えられ優しく上へ持ち上げられる



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