第87章 *懐刀インパクト*
シルバー『やめろセベク!レイラは何も悪くないだろう。何故そんなにも彼女に突っかかるんだ!』
ユウ『いい加減にしてよ。この子が君に何したっていうの?ここまでの道のりでレイラがいっぱい頑張ってるの見てたでしょ』
セベク『ふん!そうやって貴様たちが擁護するせいで、礼儀も実力もない凡骨になるのだろう!』
グリム『おい!オメー言い過ぎなんだゾ!』
セベク『事実を言っているまでだ。どうせ普段から黒兎だなんだと持て囃されそんな腑抜けになったのだろう!』
『..うるさい』
セベク『甘ったれで傲慢で不躾な態度..僕は貴様のそういうところが最初から気に入らないのだ!!大した実力もない役立たずの足手まといが、その程度でよく出来ているなど、笑わせるな!!』
『...〜〜〜っ!!!』
タン、タン、タン...
シルバー『セベク!!』
ユウ『ねえ、マジでいい加減にしなよ。この子を傷つけて何が楽しいわけ?』
グリム『オレ様もう怒ったんだゾ!オメーの尻に火ぃつけてやる!』
セベク『ふん、出来るものならやってみろ!』
バチバチと火花が見えそうなほど睨み合う4人。すると、苛立ちの足踏みをしていたレイラが遂に怒りの限界を超えて、ダンッ!と強く踏みしめ立ち上がった
ユウ『レイラ?』
『ぅ"ぅ〜〜っ!!!』
俯いて表情は見えないが、震える肩と唸り声で明らかに感情が爆発しそうになっているのが分かる
恐る恐る名を呼ぶユウの声にゆっくりと顔を上げる。その瞳には雫が貯まり、今にも零れ落ちそうだった
セベク『!..そうやってすぐ泣けば誰がか助けくれるのだから、いい身分だな!弱虫で臆病な兎そのものだ!!』
『〜〜っ、ああもうっ!!うるさい!!』
バチンッ!!