第87章 *懐刀インパクト*
*ここからはマップの話を小分けにしていますので、話がポンポン飛んでいる感じになります。一応全ルートを歩いたという設定です
茨の国・森
シルバー『ところで..先程から何度も話に出る"鉄の者"や"銀の梟"とは一体何者なんだろうか』
近衛兵『クァーッ!!ギャギャっ!ファムル!ヴィーラムッ!』
シルバーの呟きに近くにいた近衛兵が応えるように喋るが、難しい妖精語にシルバーは何1つ訳せずに申し訳なさそうに目を伏せた
シルバー『..?すまない。きっと説明してくれているのだろうが、俺には妖精語は聞き取れなくて..』
セベク『"銀の梟"とは、茨の国の各地で勝手に採掘行為をしているならず者集団のことだ、と言っている。"銀の梟"の団員はみな鉄の鎧を着ているから、妖精は奴らを"鉄の者"と呼んでいる..と』
『雷さん、妖精さんの言葉分かるんだ..すごい』
ユウ『妖精族の血を引いてるって言ってたしね』
近衛兵『ゴェエッ!ガルル!ガルルル!』
セベク『奴らは外つ国からやってきて、断りなく我々の森を切り拓き、山を崩し、資源を奪っていく..何なのだ、そいつらは!』
シルバー『親父殿から聞いたことがある。かつて茨の谷を囲む雷鳴山脈では、貴重な魔法石や鉱石がたくさん取れたと』
近衛兵『ガウガウッ!ギャルル..ゴェェ』
セベク『山が丸裸になり、住処を失った魔獣が里に降りてきて悪さをすることも多い。奴らのせいで、妖精に数え切れない被害が出ているんだ。なにぃ〜!?なんと無礼な!』
近衛兵『クァッ!ホーッ!ディディーッ!』
セベク『リリア様率いる近衛兵たちは"銀の梟"をこの国から追い出そうと奮闘しているが..!なにせ奴らは数が多いから苦労している..
ぐぬぬ..許せん!そんな奴らは即刻追い出しましょう!!』
ユウ『気持ちは分かるけどうるさい』
『ぅ"〜..でも、森を壊しちゃうのはダメ、だよね。この人たち森を守るためにいっぱい頑張ってるんだ』
グリム『ていうかよぉ、セベクは妖精たちが何を言ってるのか分かるのか?』
セベク『完璧ではないが、大体は理解できる』
シルバー『彼らが使っているのは、古い妖精語のようだ』
ユウ『てっきり鳴き声が何かと思った』