第87章 *懐刀インパクト*

シルバー『俺たちで勝てるのか？いや、考えても仕方がない』


覚悟を決めて武器を構えると、両隣のグリムもセベクも同じく戸惑いを見せるも武器や魔力を高めており、それを横目で確認すると少し離れたレイラたちへと声をかける


シルバー『ユウとレイラは俺たちの後ろに下がっていてくれ』


ユウ『分かりました』


右大将『おい、俺は"まとめてかかってこい"って言ったはずだ。そこの二人も一緒に決まってんだろ』


シルバー『ま、待ってください！ユウは魔法が使えない非魔法士で、レイラは魔法士ですが繊細な女性です。どうか二人は見逃して、』


右大将『黙れ。まあそこの魔法が使えねぇやつは免除してやってもいいが、女の方は問答無用で参加だ。嫌だってんなら俺らとの同行は認めねぇ』


『『！！？？』』


『ぇ..』


セベク『な、何故そこまでして..こいつには魔法の腕も体力もない！それに先程の怒声1つで泣きべそをかく小心者なんだ』


『(イラッ..)』


シルバー『セベク、その言い方は』


セベク『事実だろう。どうせすぐに根をあげてまた泣き出す違いない！それで僕たちの足を引っ張られても迷惑だ！！』


ユウ『ちょっと、いい加減に』


タンタンタン..タンッ！！


『..やる』


足を鳴らして立ち上がると、いつも柔らかい深紅の瞳に怒りの色を乗せてマジカルペンを構える


ユウ『レイラっ！？イラッとするのはわかるけど危ないよ！大人しく後ろに下がってた方が、』


『や..私だって戦えるもん』


制止の言葉に首を横に振りグリムの横に並び立つ。こうなったレイラは言うことを聞かないと誰よりもわかっているユウは、仕方なく"分かった"と言って1人後方へと下がった


シルバー『レイラ、大丈夫なのか』


『大丈夫。やる』


シルバー『ーーーー分かった。だが無理はするな。前衛は俺とセベクに任せて、お前とグリムはサポートに回ってくれ』　


『ん』


シルバー『よし..行くぞ！！』