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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第86章 *救出プロセス*





シルバー『..っ、"現実の"あなたがそう望むなら、いつまででも側にいたかった。でも..違う!この世界も、あなたも..全部まがいものだ!!』


リリア『シルバー、何を..』


『全部..ちが、う..?ぅぅ..これ、って..』


ザザっと脳裏に記憶が蘇る。それはディアソムニアでの"送別会"の夜、オーバーブロットしたマレウスの手によって眠りにつかされたこと


マレウス『それ以上戯言を吐くなら容赦はしないぞ、シルバー。見るがいい、お前のその戯言のせいでレイラがこんなにも苦しんでいる。今すぐにその口を閉じるか、ここを出ていけ』


シルバー『苦しんで..はっ!ユウ、グリム。あのレイラはセベクの夢の中の登場人物じゃない。彼女も俺たちと同じだ!』


ユウ『本当ですか!?だったら、今すぐこっちに呼び戻さないと』


シルバー『ああ。セベク同様、夢に囚われている可能性がある。だが、ここはセベクの夢なのに、どうして彼女が..?』


マレウス『シルバー。



お前..さては"醒めて"いるな?



なぜ安寧を乱そうする?ここでは、お前たちの願いが全て叶うというのに.. 』


バリバリバリとマレウスの周りに魔力が溢れ出していく。それは彼の怒りを表すかのように徐々に纏うオーラを変えていく


シルバー『醒めて..はっ、マレウス様!!あなたは、まさか..眠らせた者の夢を監視し、干渉を!?』


マレウス『監視?干渉?ふふっ..何を馬鹿なことを。統治は王として当然の責務だろう?見守っているんだ。御伽話の住人になったお前たちが、悪夢に囚われることがないように..幸せな夢が、永遠に続くようにな!』


シルバー『..お願いしますマレウス様!どうか、どうかいつものあなたに戻ってください!親父殿も、こんなことは望んでいないはず!』


バリバリバリ!!!


シルバーの制止の言葉を割くように、談話室に魔力の雷が降り注いだ


ユウ『わっ!』


『ひゃっ!!ぁぅ..』


マレウス『聞こえなかったか?それ以上の戯言は、お前であっても容赦しない、と』


グッと片腕に抱いていたレイラを更に強く引き寄せ、雷に怯え震える頭に静かに頬を寄せた



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