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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第85章 *送別スタート!*





リリア『もうそんな時間か。楽しい時はあっという間じゃな』


セベク『お、お待ちくださいリリア様!まだ若様とシルバーが戻っておりません!出発の前に、せめて一目だけでも!』


リリア『良いのじゃセベク。馬車を待たせるわけにはいかぬ 。あの二人にはお前からよろしく伝えてくれ』


セベク『そんな!』


リリア『ーー500年以上前のことじゃ。茨の谷の王城に、一通の手紙が届いた。黒い封筒に入っていたのは、わし宛てのナイトレイヴンカレッジの入学許可書。だが当時のわしは、この学園の門を叩くことなど考えられずにそれを捨ててしまった。数年前、"あやつ"が王室の書陵部に保管させていたと知った時は驚いたが..今は、その粋な計らいに心から感謝しておる』


懐かしげに語るリリアの視線は、ユウたちから隣に立つクロウリーへと向けられた


リリア『そしてディア・クローリーよ。老齢のわしの入学を許可してくれたこと、礼を言う』


学園長『500年以上前の許可書を持った生徒が現れるなんて、想像もしていませんでしたよ。ですが..学びたいという気持ちと入学許可証さえあれば、どんな問題児でも受け入れる。それが我がナイトレイヴンカレッジのポリシーですから』




リリア『あらゆる種族が共に過ごし、切磋琢磨する学び舎での3年弱..まさに夢のような時間であった。


名残惜しいが..皆の者、さらばじゃ』


いつの間にか、全生徒の視線を集めていたことに気づき、そんな彼らを改めて会場全てを見渡し、優しい笑顔を見せて最後の別れの言葉を告げた


『リィさん』


ユウ『寂しくなるね』


『ぅぅ..っ、ぅ"っ..!』


エース『!!レイラ、どした?』


ユウ『だ、大丈夫!?』


突然、肺から何かが迫り上がってくる感覚に、口を押さえ背中を丸めてえずく。その苦しげな声に気づいたエースとユウが慌てて背中を擦った


『だ、じょ、ぶ..ぅ"っ』


エース『全然大丈夫じゃねーだろ。先輩も出発するし、オレらももう帰ろうぜ。ほら、抱っこしてやるから』


明らかに体調悪化している様に流石に限界だと感じ取ったエースは、すぐに帰ろうとレイラへと手を伸ばした




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