第85章 *送別スタート!*
セベク『リリア様〜!ベリージュースの追加を持って参りました』
リリア『待ちわびたぞ。せっかくだ、セベクも共に乾杯しようではないか』
エースたちと談笑していたリリアの元に、ボトルを片手に小走りで駆けてきたセベクは、目の前で自分を見つめるユウたちに軽く睨みつけた
リリア『お主が卒業まで共に切磋琢磨するライバルじゃ。これを機に、他寮の生徒とも親交を深めるが良い』
セベク『ーーリリア様。お心遣いは感謝しますが。僕は浅薄な者どもと馴れ合うつもりはありません』
『『『は?』』』
セベク『僕がナイトレイブンカレッジに籍を置く理由はただ1つ。マレウス様の護衛として必要な知識と技術を身につけるため!!!鍛錬の相手ならシルバーとディアソムニア寮生で事足りる。脆弱な人間など、むしろ足手まといだ!!親しくする必要などない!!』
リリア『ーーーはぁ..セベク、おぬしなぁ..』
エース『..あっそ。ま、オレらだってお前みたいなやつとは絶対仲良くしたかないけどね』
デュース『お前、先輩の顔に泥塗ってんのに気づいてないのか?』
セベク『ふん。不必要なものを不必要と言って何が悪い。リリア様はお優しいから、お前たちのような下々の者にも礼を尽くして下さっているだけだ。
ありがたく思え。そして思い上がるなよ、人間!!』
ユウ『(はぁ..リリア先輩がいなくなったら、この人を止める役いなくなるんじゃない?めんどいな..)』
セベクの相変わらずの見下した態度に一同がムッとした視線を送る中、黙っていたレイラは口を開くと冷たい声色で言い放った
『ーーーーうるさい』
セベク『なんだと?』
『..うるさいって、言ってるの』
セベク『なんだと?貴様、常々思っていたが若様やリリア様から少し優しくされているからといって、調子に乗って思い上がるな!!』
『ーーーっ、うるさい』
ミシミシミシ..
セベク『な、なんだ!?寮が軋んで..しかし、この身の毛がよだつ魔力は..』
ユウ『レイラ、落ち着いて』
『(ーーイライラする)』
ミシミシミシ...!!
ザワザワ..
?『おい、さっきから何か鳴ってないか?』
?『確かに。地震か?』
?『でも揺れは感じないぞ』