第85章 *送別スタート!*
手を差し出すシルバーに戸惑うも、恐る恐るその手を取る。一回り大きな温もりに包まれ、談話室の中へとエスコートされていく
シルバー『(小さい、それに細い腕だ。力を込めれば折れてしまいかねない。
親父殿は、自分がいなくなったあとはレイラを守るようにと言っていたが..確かに彼女は誰かが守ってやらないと、消えてしまいそうだ)』
ちょこちょこと小さな足取りでついてくる姿に庇護欲を刺激され、無意識に手を握る力が少し強まる
『(オーロラさんの手、あったかい。それにすごく優しい)』
ユウ『(ギリギリギリギリ...)』
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シルバー『ここならまだ人は少ないし、料理もまだ残っているな。俺は向こうへ行くが、何かあれば呼んでくれて構わない』
『あの..あり、がと。オーロラさんも悲しいのに、その..』
シルバー『..気にするな』
自分を気にかけてくれるレイラの優しさに、小さく笑い手を伸ばして頭を撫でると、シルバーは少し名残惜しそうにその場を去っていった
『オーロラさん、悲しそうだった』
ユウ『あの人、リリア先輩のことすごく慕ってる感じするもんね』
エース『よっす。ユウ、レイラ。遅かったじゃん』
デュース『やっと来たのか。お前たちが中々来ないから、グリムが待ちきれずに一人で料理を漁り始めてるぞ』
オルト『こんばんは。ユウさん、レイラ・フィリアスさん』
『エース、デュース。ロボットくんも』
ユウ『あ、向こうでジャックとエペルがリリア先輩に絡まれてる。僕らもご挨拶に行かないとね』
『ん..こほっ』
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リリア『む、そこに見えるは..ユウとレイラと、毛むくじゃらの寮生か』
ユウ『こんばんはリリア先輩。今日は招いていただき、ありがとうございます』
『リィさん』
グリム『ふなっ!オンボロ寮の監督生はこいつだけど、親分はこのオレ、グリム様だ!』
下に見られたことが気に食わず、勘違いすんじゃねーぞと足元で抗議すると、"これは失礼した"と微笑ましげに顔をほころばせてリリアは謝罪した後、会場を見渡してマレウスの姿が未だにないことにため息をついた