第85章 *送別スタート!*
リリア『では、長らく邪魔してしまったのぅ。当日は豪華な食事を振る舞うから、是非来てくれな』
ユウ『はい..あの、リリア先輩。当日にもお伝えはしますが一応この場でも言わせてください。
短い間でしたが、ありがとうございました。どうか、次の場所でもお元気で』
リリア『ああ、おぬしらも健やかにな』
『...』
玄関まで見送りに来たものの俯いたままのレイラに苦笑しながら、そっと頬に手を当てて上を向かせる
リリア『おぬしも、当日は来てくれるな?ちゃんと、わしを見送ってくれんと拗ねて泣いてしまうかもしれん』
『..行く。でも、やっぱり私...ううん、いい』
リリア『別れを惜しんでくれて嬉しいぞ。
ではわしは行く。またな、二人とも』
最後にレイラの頭を軽く撫でると、リリアは踵を返して背を向けると、オンボロ寮から立ち去っていった
『...』
ユウ『レイラ、お部屋に戻ろう?』
『ん...こほっ..』
ユウ『また咳出てきちゃったね。ホットミルク作ってあげる』
『あり、がと』
『(リィさんと、お別れ。みんなとも、お別れ
ユウともお別れ...
やだな
やだな
苦しい)』
パリッ..パラパラとガラスにヒビが入り、小さな欠片が崩れて落ちる。いつ大破してもおかしくないほどにヒビだらけのガラスを見つめながら、ノアはありもしない口角をニイっと吊り上げた
[ああ、こんなにもバラバラになっちゃっテ。可哀想だネ、可哀想だネ。ほら、早く行動を起こさないと、君の周りからどんどん人がいなくなっていくヨ]
パリパリパリ...
[そんなに悲鳴を上げテ..キミの心はもうボロボロもいいところダ。ボクはもう見ていられないなァ..早く、早く堕ちておいデ]
どこかでポタッと3滴、心を蝕み
また一つガラスにヒビが入っていった