第10章 *決起ルーキーズ!*
学園長『これよりハーツラビュル寮の寮長の座をかけた決闘を行います。挑戦者はエース・トラッポラ、デュース・スペード。挑戦を受けるのは現寮長であるリドル・ローズハート』
裁定者であるクロウリーの紹介で、エース・デュース・リドルの三名が前へと進み出る
学園長『では決闘の掟に従い、挑戦者のハンデである魔法封じの首輪を外してください』
キラッと光ると、エース達の首輪が音を立てて外れた
『流石に私達はダメだった...』
グリム『ぐぬぬぬ...ついでに外されると思ったんだゾ』
リドル『どうせすぐまた付けられることになるんだ。束の間の解放感を味わうと良い。キミ達がボクに決闘を挑むと聞いて耳を疑ったよ。本気で言ってるのかい?』
エース『当たり前じゃん』
デュース『冗談で決闘を挑んだりしません』
リドル『フン、まあいいや。それじゃあさっさと始めよう』
本来ならば一対一の勝負なのだが、16時のお茶の時間に間に合うように、現在15:30の時刻を指摘するケイトの言葉に、リドルはさして心配する様子もなく二人纏めて相手をすることにした
デュース『随分と言ってくれるな』
グリム『カ~ッ!感じ悪いんだゾ!』
エース『こっちだって、作戦ぐらい立ててきてるっつーの!』
リドル『学園長、決闘の合図を』
学園長『私が投げたこの手鏡が地面に落ちて割れるのが始まりの合図です。では...レディ、ファイッ』
クロウリーが懐から小さな手鏡を取り出し掲げると、そのままパッと手を離す。手鏡は重力にしたがって真っ直ぐ地面へと叩きつけられ
パリンッ!!!
『鏡勿体ない』
ユウ『しっ...』
リドル『"首をはねろ!(オフ・ウィズ・ユアヘッド!)"』
『『ぐあああっ!!』』
ユウ『は、速い...!』
『魔法の具現化よりも先に』
二人が行動する間もなく、リドルのユニーク魔法が再び二人の首にはめられた
学園長『魔法の強さはイマジネーションの強さ。魔法の効果を正確に思い描く力が強いほど正確性も強さも増す。ローズハート君はますます魔法に磨きがかかっていますね』
嬉しそうに笑うクロウリーとは真逆に、ユウ達の顔は青ざめていた。余りにも力の差があることに驚きを隠せなかった