第10章 *決起ルーキーズ!*
そっと離すと一際濃い色の花が咲き、それに満足すると服を正し再び彼女をベッドの中へと連れていった
『喜んでくれた?』
ユウ『うん、今は満足...ん?あぁ...良い匂いがする』
『あ...時間。ユウ、離れないと』
ユウ『ダメ、離れたくない...大丈夫、ちゃんと我慢するから』
薬の効果の時間切れを視界の端の時計で確認し、ユウから距離を取ろうとするも力及ばす抜け出すことはできなかった
『時間切れてすぐな訳じゃなくて、ゆっくり匂いが戻るみたい』
ユウ『その方が安心だよ...っ...はぁ...』
『ユウ、体熱いよ?やっぱり、』
ユウ『嫌だ』
『....分かった。でも、たまには我慢しなくていい、からね?』
ユウ『意味分かって言ってる?』
『分かんない。でもエースにも言ったけど、ユウ達は酷いことしないって信じてるから...』
ユウ『そっか...うんそうだよ。酷いことは絶対にしない...でもたまに僕の好きにさせてほしい』
『勿論...約束』
約束の証しにも二人はやはりキスを交わし、今度こそ目を閉じて明日を待つように眠りについた
ユウ『その時は、レイラの事ドロドロになるまで愛してあげる』
次の日、ユウはまた鏡の中でおかしな夢の後に目を覚ました
『おはよ、ユウ』
ユウ『また変な夢見た...おはよレイラ』
その後に目覚めたグリムと共に談話室へ向かうと、既に出発の準備を終えていたエースとデュースが三人を待っていた
エース『今日は決戦日だ!さ、行こうぜ』
神妙な面持ちのエースの言葉と共に五人はリドルと決闘を行うべく、決闘の場所ハーツラビュル寮へと向かった
どこかでポタッと3滴、心を蝕んだ
ハーツラビュル寮・バラの迷宮
バラの迷宮では、入学したての1年が寮長に決闘を挑むとあって、他の寮生がこぞって野次馬のごとく大勢集まっていた
そんな中、ケイトとトレイは心配そうな表情で五人が来るのを待つしかなかった