第84章 *ディアソムニア寮編〜深淵の支配者〜悶々アウェイク*
デュース『..だな。悪い』
エース『だろ?はい、湿っぽいの終わり!大体さぁ、グリムはユウがいてもいなくても進級怪しいだろ。暗くなる暇があるなら手を動かせ、手を』
グリム『にゃにおう!見てろ。こんな問題集、グリム様が本気出せば30分で終わるんだぞ!』
ユウ『(エースなりの気遣い、だよね)』
『私、エースのそういうところ、好き』
エース『っ、サンキュ..//てか、お前も問題集早くやれよな』
『ん』
それから数十分、ミッキーの出現を待ちつつ問題集に取り掛かる5人だったが、次第にグリムの目が細まり、体もコクコクと船を漕ぎ始めた
グリム『ふなぁ〜〜..オレ様、目がしょぼしょぼしてきたんだゾ』
エース『お前まだ3ページしか進んでないじゃん。誰だよ30分で終わるとか言ったやつ』
デュース『僕は5ページ進んだぞ!..っと、もう12時近いのか 』
ユウ『どこまで進めれた?』
『んと...10』
ユウ『え、すご..』
エース『鏡の方は変化なし。ま、初回で遭遇できるとは思ってないけど』
デュース『じゃあオルトに報告メッセ入れて、そろそろ寝るか』
エース『そーね。ってなわけでレイラ、オレと一緒に寝よーよ』
ユウ『あ"?』
ユウのドスの効いた声が薄暗い部屋をヒヤリとさせた。しかし、エースは気にせずレイラへと腕を広げて誘う
エース『おいで』
『ぁぅ..ユウ、だめ?』
ユウ『..明日は僕とね。絶対だからね』
『ん!』
ユウ『ならいいよ』
許可が降りると、すぐにエースの腕へと飛び込み胸に顔を押し付けた。甘える仕草に顔を緩ませると、エースは柔らかな黒髪を優しく撫でる
『〜♪』
デュース『なっ..エース、ズルいぞ!』
エース『早いもん勝ちだし』
ギャイギャイと頭上で始まった口喧嘩に、特に気にする様子もなく心地よい鼓動と撫でる手の感覚に目を閉じた